最近は、春になると男性の方でも鮮やかな若草色や空色のシャツを着て季節感を楽しんでいます。女性であればなおさらです。
ところがこれが自動車の事になると、白や黒、シルバーといったモノトーンばかりで面白みがありません。なぜでしょう。
モノトーン系は冠婚葬祭に便利で、TPOを選ばない利便性があり、また次の車に乗り換える時のリセーツバリューも高いので人気があるんです。
しかし、人気の白いプリウスを買ったのはいいが、ご近所やショッピングモールで色がかぶってがっかりした経験はありませんか?
ここは思い切って楽しい色を選んで、自分らしい個性を演出してみてはいかがでしょうか?
それぞれの色の特徴
黒は熱を吸収しやすく夏は厚いです。そのせいで塗装の劣化も早い傾向があります。掃除が大変で汚れやすく、ワックスなどのムラが残りやすいです。擦り傷も付きやすく管理が大変です。退行色なので歩行者からは見えずらいといった欠点もあります。
逆に白は、目立つ色です。夏は涼しく塗装も強いです。掃除もしやすく傷も目立ちません。汚れは付きやすいですが洗車が簡単なので洗う喜びが一番高いです。
シルバーは目立たない色ですが、夏に涼しく塗装も強いです。一番のメリットは汚れと擦り傷が目立たないというところです。そのかわり洗車の喜びは少ないです。
また黄色や赤は、信号や標識に多用されていることからも分かるとおり、目立つ色なので歩行者からとてもよく見えます。安全性ならこの色でしょう。これは事故率のデータにも現れている事実です。
メンテナンス性も明るいソリッドカラーであればまずまずで白色に準じます。
じゃあやっぱり攻守最強は白色じゃないのと思われるでしょうが、まあその通りです。だから一番売れているんです。
しかしちょっと待ってください、白ほど万能ではありませんが、黄色や赤のソリッドカラーもあんまり欠点がないのがわかっていただけたでしょうか?
今回はこの機能性に加えて個人の演出といった切り口で、ファッションとしておすすめのボディカラーを見てみましょう。
CMのイメージカラーが一番おすすめの色
みなさんは車がモデルチェンジされる際に放送されるCMや雑誌広告で、それぞれの車にイメージカラーというものが設定されているのをご存知でしょうか?
実はこのイメージカラーは、デザイナーがスタイリングをする際に想定している、その車に一番似合う色なんです。
プロのデザイナーが、我が子同然の自分のデザインした車に一番合っていると思う色ですから、迷ったときはこの色を選ぶのもいいでしょう。
毎年追加される新色や特別仕様車
また今発売されている色の中に自分好みの色がないという事もあると思います。
そういう時は次の年次改良まで待ってみてください。各メーカーは商品の勢いを維持するために毎年特別仕様車やお得なグレード、新色の追加などでてこ入れをはかるからです。
新しく追加される色は魅力的な色が多く、ひょっとしたら自分好みの素敵な色が見つかるかもしれません。
またこの特別仕様車では時に専用ボディカラーと明るい本革内装といった、あまり数は出ないがちょっとおしゃれな色の組み合わせで限定車が出ることがあります。
期間を限定することでニッチな客層の獲得と、車のイメージアップを狙う一石二鳥の戦略でしょう。こういった期間限定グレードは狙い目で、後でリセールバリューが高くなることがあります。
始めは限定車種だったロードスターのブリティッシュグリーンにタンの皮内装はとてもおしゃれでいい雰囲気です。その後は人気が出てカタロググレードとなりました。
デザインに合わせて選ぶ裏技
自分の趣味だけではなくボディのデザインに合わせて選ぶのも面白いです。
スポーツカーなら明快な明るい色、逆にシックに外してみるとか色々な遊びが考えられます。
後ろ向きな選び方になりますが、ちょっとボディにしまりがないなあとか、ディティールがださいなあといった時に使える小技ですが、こういった場合は濃い目の色や黒を選んでみてください。
こういった色はボディが引き締まって見え、またディティールは明暗が飛んで分かりずらくなります。
ボディカラーは環境によって見え方が変わる
それから重要な事ですが色というのは、人の目の色、回りの気候や空気。太陽の高さによっても見え方が変わります。
南欧の車に彩度の高い色が多いのもこういった理由からです。明るいカラッとした気候のなかではそういう彩度の高い色が似合います。
ぜひ購入のさいは晴れた日に、太陽の下で希望のボディーカラーを確認してみてください。ディーラーの室内とはまた違った色に見えると思います。
イタリアのアルファロメオの赤は、彩度が高いだけではなく独特の深みがありとてもロマンチックな感じがします。南欧の明るい太陽のもとで生える色です。
日本で見かけるBMWやメルセデスベンツなどのドイツ車はどれもモノトーン系ばかりですが、じつは本国では明るいカラーもラインアップされており、内装と外装のカラーを希望に合わせて自由に組み合わせることができます。
日本に輸入する際は、あらかじめある程度台数の見込める車種をオーダーしておくシステムですので、モノトーンが多くなってしまうのでしょう。
ここまで言っておいてなんですが、ぼくのレガシィ(BM9)は黒色です。走りの内容は気に入っていたのですが、メタボ気味なボディが嫌で引き締め効果を狙いたかったからです。そのかいがあり、今でもとても気に入っていて5年以上乗っています。しかしやはり黒色はメンテナンスが大変ですね。管理はシルバーの車が一番楽でした。
今度車を買い替える際は、ちょっとこういった事も考えながら自分にあった素敵な色を選んでみてください。