【試乗評価】新型 日産リーフ のんびりした表情の先進的な電気自動車 [ZAA-AZE0]

日産リーフ前面画像

今回は「新型 日産リーフ G」を試乗レポートします。
このリーフは5ドアハッチバックの電気自動車です。
2009年に東京モーターショーで発表され、翌年2010年に発売が開始されました。2012年と2015年にマイナーチェンジを受けています。

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外観

このリーフには、三菱自動車のアイミーブ等と違い、電気自動車専用のデザインが与えられています。
電気自動車専用デザインなので、エンジンルームをコンパクトな電気モーターに合わせ、小さく設計しています。

そのため、ノーズのフロント両サイドを大きく削り取り、フロントウィンドウも大きく弧を描くように、エンジンルーム内に侵入する形になっています。
この電気自動車のディメンジョンに合わせたデザインのおかげで、ガソリン車ではありえない個性的なデザインが成立しています。

また全体のイメージは、未来的でクールなだけではなく、どことなくマンボウのようなのんびりした優しい表情が与えられています。
またノーズの真ん中にはグリルの代わりに「充電用ポート」が設置されています。

ショルダーラインから下と、キャビンが2つに分かれているようなデザインですが、これは3代目マーチでも使われていたモチーフです。
ヘッドライト自体の形は違いますが、レイアウトされる場所もよく似ています。
リーフが発売された当時は、3代目マーチがまだ現役でしたので、同じコンセプトでデザインされたのでしょう。

日産リーフ後部画像
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内装

試乗車はブラックの内装色でしたが、オフホワイトとグレーのツートン内装を選べば、近未来的でクリーンなイメージです。
近未来的なマウスのようなシフトノブは、初めて使う時には少し戸惑いますが、慣れれば問題ありません。
メーター類は2段式で、ハンドルの上と内側に表示が分かれる独特のデザインです。セレナと似たイメージです。

見晴らしが良く、ノーズの位置が分かりやすいため、とても運転しやすいです。
しかし、リアが予想以上に張り出していてバックの時には車両感覚が掴みずらいです。ハッチバックというより、セダンに近いリアの奥行き感です。

フロントシートは、エコカーにありがちな、平板でストロークの足りない疲れやすいシートです。
ただ、リーフの航続距離や使い方を考えれば、近距離移動が多くなるでしょうから、そんなに問題にはなりません。

当たり前ですが、エンジンが無いのでとても静かで快適です。
その分、かえって風切り音やロードノイズが気になりますが、これは仕方ありません。
高級車並みに遮音材を装備すれば、コスト増や、燃費の悪化を招いてしまいます。

日産リーフ内装画像
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エンジンとミッション

電気モーターが搭載されます。
最大出力は80kwで、最大トルクが25.9kgfmとなります。

電気モーター独特の力強い加速で運転しやすいです。少々の坂道などおかまい無しにグイグイと加速していきます。
しかし電気モーター全般にいえる事ですが、最大トルクの立ち上がりが少し唐突です。
慣れるまでは意識して、じわっとアクセルを踏まないと、急発進してしまう事があります。

電池残量表示は、あまりあてになりません。状況により増えたり減ったりコロコロ変わります。
とくに渋滞中は急激に電池が減るので、ヒヤヒヤしていまいます。

現状では電池の充電スポットが少なく、使いづらいと思います。
充電スポットにたどり着いても、急速充電をするのにおよそ10分程かかり、ガソリンエンジンの様な使い勝手の良さは期待出来ません。

低速域では回生ブレーキの効きが悪く、強めにブレーキを踏む必要があり、慣れるまでは違和感が残ります。

足回りとハンドリング

前輪にストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションを装備します。

エンジンより小さくて軽いモーターを、フロントの低い位置に搭載し、車軸間の床下に重いリチウムイオン電池をレイアウトしています。
この為、思ったよりも低重心で前後重量配分も良いため、路面に吸い付くように走り、直進安定性も高いです。
またこの低重心ボディにより、鼻先が軽くスッとノーズが思った方に向きます。自然なフィールでスポーツカーのような軽快なハンドリングが楽しめます。

しっとりとした硬めの足回りと、低重心の重いボディが相まって、上質で重厚な乗り心地です。
ただ荒れた路面では、リアサスがトーションビーム式のため、段差を超える際に嫌な衝撃を車内に伝えてしまいます。

評価のまとめ

電気モーターの優れた低速トルクと、低重心、前後重量配分の良さを生かして、独特のスポーティな走行感覚です。
しかし、趣味で乗る様な味わいのある車ではありません。その反面、電気モーターによる、近未来間溢れる走行フィールを持ちます。

また電気自動車は、ガソリンエンジンの様な利便性や航続距離の長さを持ちません。
自宅に充電設備を設置できて、近距離だけを走行する様な限られた方にだけ、オススメできる車です。

主要諸元と価格

全長X全幅X全高 | 4445mmX1770mmX1550mm
価格 | 3,540,000円(税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)