車のバッテリーは、エンジンの始動から点火、灯火類の点灯、エアコン、オーディオなど様々な電装品を動かすために無くてはならない重要な部品です。
にもかかわらず「バッテリー上がり」は、車のトラブルの中でも一番遭遇しやすいメジャーなトラブルの一つとなってます。
バッテリー上がりの初期症状
「バッテリ上がり」とは、バッテリーに蓄えられた電力がある水準を超えて過剰に放電されてしまい、車内の電装品やエンジンを動かすことができなくなった状態の事です。
初期症状としては、ウィンカーの点滅するタイミングが妙に遅いとか、ヘッドライトがセルモーターの作動に合わせて一瞬暗くなるとか、セルモーターの回る勢いが衰えてくる等があります。
原因としては、駐車場でヘッドライトを点けたまま長時間放置していたとか、バッテリーの寿命を大きく超えて使っているといった事が考えられます。
エンジンを停止したままヘッドライトを点灯し続けていると、次第にバッテリーの電力が失われ、次にエンジンを始動する時に充分な電力を得ることができなくなるのです。
一度バッテリー上がりを起こすと、例え買ったばかりの新しいバッテリーだとしても、その後は大きく性能を落とすことになります。
そういった劣化したバッテリーでは、次にいつバッテリー上がりを起こしても不思議はありません。なるべく早く交換したほうが無難です。
バッテリー上がりの対処
バッテリー上がりを起こしたら、近くの車に救援を要請するか、JAFを呼んで「ジャンピング」という充電作業をしてもらうしかありません。
ただし、一部の外車はこのジャンピングによって電装系に異常をきたすことがあります。バッテリー上がりを起こしてからでは遅いので、普段からディーラーに行くことがあれば、自分の車がジャンピング可能かどうか確認しておいてください。
バッテリー上がりの起きやすい時期
バッテリーは化学変化によって電気を内部に蓄えています。そのため、冬になると普段以上に性能が低下しますので、弱ったバッテリーを使っている場合はバッテリー上がりが起こりやすくなります。
また、最近の自動車は車内に沢山の電装品を装備しています。そのため、夏にエアコンを最大出力で稼働させ、高性能のナビやオーディオなどを同時に使用するとバッテリー上がりが起きやすくなります。
つまり、「一年の内、半分の季節はバッテリー上がりに注意する必要がある」という訳です。
バッテリーの交換時期とは
バッテリーは消耗品です。使用状況にも大きく左右されますが、通常であれば2年~3年程度で寿命を迎える事になります。そのため、調子が悪くなってから交換するのではなく、車検ごとに交換するなどのルールを決めて交換するのがベストでしょう。