冬になると増えてくる、不快な「パチッ」という静電気の放電現象ですが、実はこの静電気、自動車側から発せされているのではなく、人体に帯電している静電気が放電されることで発生しています。
特に寒い冬には乾燥した空気に加えて、衣類とシートが擦れ合う事で静電気が発生しやすくなります。この人体に静電気が帯電している状態で、金属など通電性の高い物質に触れることによって、あの不快な「パチッ」という静電気が発生します。
1キロボルト程度であれば大して放電を感じることはありませんが、3キロボルト以上になると指先に「パチッ」といった刺激を感じることになります。5キロボルト以上になると、肘から先がビリビリと痺れるほどの強い静電気を発します。
ちなみにこの放電現象、単に不快なだけで特に人体に悪い影響はありません。といっても「この放電現象が苦手なんだよ」という人は多いでしょう。そこで今回は寒い冬に起こりやすい不快な静電気の「パチッ」を防ぐための方法をいくつか紹介します。
ボディに手のひらで一気に触る
車に乗る時は、指先でドアノブに触るのではなく、手のひらで一気にボディに触るようにすると、放電のショックをかなり和らげることができます。
また、車のキーを持ってドアのキーシリンダーにゆっくり近づけると、キーからキーシリンダーに放電現象が起こり「パチッ」と不快な思いをすることはありません。
車から降りる時は背中をシートに付けたままで
車を降りる時は、シートに溜まった静電気が人体がシートから離れることによって人体に帯電し、この状態でドアノブなどの金属パーツに触れることにより放電現象が起こります。
そのため放電現象を防ぐには、ドアノブを触るまではシートから背中を離さないことが大切です。ドアノブに触れたらそのまま地面に足を降ろしシートから体を離します。これで放電現象を起こすこと無く静電気を逃がすことができます。後は体に静電気が帯電していないので、ボディのどこを触っても「パチッ」と来ることはありません。
車載用の加湿器を使う
カー用品店などで販売されている車載用の加湿器を購入して車に設置しておけば、車内の湿度が上がり放電現象が起きにくくなります。
加湿器により湿度が高くなれば車内の水蒸気が増えて、その水蒸気に静電気が伝わることでシートや人体に帯電しにくくなるからです。
静電気の帯電を防ぐ帯電防止シートカバー
カー用品店に行くと色々な静電気防止グッズが売られています。特に帯電防止機能の付いた「シートカバー」は、人体とシートの摩擦による静電気を防ぐ機能があるため、静電気による放電現象の対策には有効です。