「ホンダ・オデッセイ」と「トヨタ・アルファード」の違いを徹底比較!あなたにピッタリな車はどっち?

オデッセイとアルファードを比較

「ホンダ・オデッセイ」は、2013年にフルモデルチェンジしたLクラスのミニバンです。今回のモデルチェンジで上級の「エリシオン」と統合したこともあって、ひとクラス上の「トヨタ・アルファード」や「ヴェルファイア」なんかと競合するクラスに成長しちゃいました。

昔ながらのオデッセイらしさは少々薄まりましたが、その分、「室内の広さ」や「スライド式リアドア」による利便性の向上、「車軸式リアサス」によるスペース効率の良さといった魅力が新たに加わってます。

要するに、商品内容としても競合する「トヨタ・アルファード(ヴェルファイア)」に寄せているわけです。

ということで「アルファード」と「オデッセイ」を比べて、どちらを買ったらいいのか迷っている人は多いと思います。今回は、そんな人のために「比較記事」を書いてみました。

比較するにあたっては、どっちもベーシックなグレード同士で比べてます。ただし、パワートレーンや足回りなど、特殊な部分の比較についてはその他のグレードも使ってます。

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「ホンダ・オデッセイ」と「トヨタ・アルファード」の違い

5代目「ホンダ・オデッセイ」のボディサイズは、全長4840mmx全幅1820mmx全高1695mm、ホイールベース2900mm、車両重量1750kg。

これに対して3代目「トヨタ・アルファード(ヴェルファイア)」は、全長4945mmX全幅1850mmX全高1935mm。ホイールベース3000mm。車両重量1920kg。

アルファードの方がひと回りボディが大きく、車重も170kg重いです。特に全高は55mmもアルファードの方が大きいので、見た目の威圧感はかなり違います。競合するといっても、アルファードは「LLクラス」ミニバンで、オデッセイは「Lクラス」って感じです。

価格も「ホンダ・オデッセイ G AERO Honda SENSING(FF/8人乗り)」が2,980,000円」なのに対して、「トヨタ・アルファード X(FF・8人乗り)」は3,376,080円。アルファードの方が396,080円高くなってます。

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外観の違い

Mクラスのロールーフミニバンだった「先代ホンダ・オデッセイ(4代目)」は、モデルチェンジでボディサイズが拡大され、全高も150mmアップしてます。その分、箱っぽさが増して普通のミニバンに近い感じになりました。

といってもLLクラスの「トヨタ・アルファード」と比較すれば若干小さめで、特にルーフは55mmも低いです。ほとんど「ステーションワゴンじゃないの?」というくらい低かった先代オデッセイほどじゃありませんが、オデッセイらしいスポーティで都会的な魅力は十分残ってます。

これに対して「トヨタ・アルファード」は、LLクラスの巨大なボディに、スペースを限界まで使い切った四角いボディ。いかついフロントグリルにゴージャスなメッキパーツを組み合わせた、押し出し感の強いデザインが特徴です。最近流行りの「マイルドヤンキー系」とか、「オラオラ系」と呼ばれる路線になってます。

フロント周り

「ホンダ・オデッセイ」のフロント周りは、ミニバンにしてはワイド&ローのプロポーションに大型グリル、穏やかなラインで描かれたヘッドライトを組み合わせてます。「トヨタ・アルファード」と比較すれば随分優しい印象ですが、Lクラスミニバンにふさわしい重厚感もあります。ただし、マイナーチェンジでフォグライト周りが改変され、ちょっとだけメカメカしい感じになりました。

一方「トヨタ・アルファード」のフロント周りは、巨大なボディに背の高い箱型デザイン、威風堂々としたフロントグリルの組み合わせ。ルームミラーにこの顔が映ったら、誰でも道を譲りたくなるほど「押し出し感」が強いです。

サイドビュー

「ホンダ・オデッセイ」のサイドビューは、「アルファード」と比較すればルーフ(屋根)が低くノーズ(鼻先)の長い、スポーティで伸びやかなシルエット。ホンダらしい都会的な雰囲気もあってカッコいいです。

これに対して「トヨタ・アルファード」のサイドビューは、巨大なサイドパネルを活かした重厚感あふれる仕上げになってます。特徴的な「逆スラントしたBピラー(前から2番目の柱)」と「フロントノーズ先端から立ち上がる傾斜の強いAピラー(一番前の柱)」によって、全体のプレポーションが前寄り、いわゆる「前傾姿勢」に見えます。

アクの強いフロントマスクが話題になることの多い「アルファード」ですが、サイドビューも結構個性的です。

リア周り

オデッセイとアルファードの「リアコンビランプ」は、偶然にもちょっとだけ似た感じのデザインになってます。L字型の太いレンズを、メタリック調のガーニッシュで連結するデザインです。

といってもリア周りの雰囲気はかなり違っていて、重厚感あふれるアルファードに対して、オデッセイのリア周りは上品で優しい感じがします。

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パワートレーンを比較

オデッセイのパワートレーン

「ホンダ・オデッセイ」のパワートレーンは、2.4リッターの直列4気筒ガソリンエンジンとして、通常モデル用とアブソルート用直噴エンジンの2種。ハイブリッドシステムとして、2.0リッター直列4気筒と2機の電気モーターを組み合わせた1種があります。

細かいスペックについては、下の表を参照してください。

2.4リッター(通常) 2.4リッター(アブソルート) ハイブリッド
最高出力(エンジン) 175ps/6200rpm 190ps/6400rpm 145ps/6200rpm
最大トルク(エンジン) 23.0kgm/4000rpm 24.2kgm/4000rpm 17.8kgm/4000rpm
最高出力(モーター) 184ps
最大トルク(モーター) 32.1kgm

↑「表」が画面からはみ出している時は、横にスクロールしてください。

アルファードのパワートレーン

これに対して「トヨタ・アルファード」のパワートレーンは、ガソリンエンジンが、2.5リッター直列4気筒と3.5リッターV6エンジンの2種。ハイブリッドシステムとして、2.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせ1種。合わせて3種類のパワートレーンを持ってます。

2.5リッター 3.5リッター(V6) ハイブリッド
最高出力(エンジン) 182ps/6000rpm 301ps/6600rpm 152ps/5700rpm
最大トルク(エンジン) 24.0kgm/4100rpm 36.8kgm/4600-4700rpm 21.0kgm/4400-4800rpm
最高出力(モーター) 211ps
最大トルク(モーター) 41.7kgm

↑「表」が画面からはみ出している時は、横にスクロールしてください。

この中で、ベーシックなグレード同士を比較すると、「ホンダ・オデッセイ G AERO Honda SENSING(FF/8人乗り)」に搭載されてるのが「2.4リッター直列4気筒エンジン」で、「トヨタ・アルファード X(FF・8人乗り)」は「2.5リッター直列4気筒エンジン」です。

オデッセイ用の2.4リッターエンジンはアルファード用の2.5リッターより若干非力ですが、車重がアルファード(1920kg)より170kgも軽いので必要十分なパワーはあります。ただし、急な坂道や追い越しではエンジン回転やノイズを高めやすいです。

これに対してアルファードの2.5リッターエンジンは、数値性能以上にトルクフルな感じがします。まあ、もちろん有り余るほどのパワーはありませんが、必要十分な低速トルクがあって乗りやすいです。急な坂道や追い越しでノイズを高めやすいのはオデッセイと同じです。

ただし、アルファードの方が価格が高いので、同じ価格帯で比較するならオデッセイは上級グレードの「アブソルート系」になっちゃいます。アブソルートの排気量はベーシックなグレードと同じ2.4リッターですが、パワーには余裕があって回転フィールも上質。エンジン回転を高めやすいセッティングですが、どこまで回しても嫌なノイズはありません。ホンダらしいスポーティなパワーユニットです。

走りの違い

先代の「ホンダ・オデッセイ(4代目)」は、前後ともに「ダブルウィッシュボーン式サス」という凝った足回りを使ってました。ところが今回のモデルチェンジで、フロントに「マクファーソン・ストラット式サス」、リアに「車軸式サス」というスペース効率やコスパを重視したサスに改められてます。

これに対して「トヨタ・アルファード」は、フロントこそ先代と同じ「マクファーソン・ストラット式サス」ですが、リアは「トーションビーム(車軸)式サス」から「ダブルウィッシュボーン式サス」へとアップグレードされてます。

簡単に言うと、オデッセイは「乗り心地重視」から「スペース効率やコスパを重視した足回り」に、逆にアルファードは「コスパ重視の足回り」から「乗り心地を重視した足回り」へと変更されたわけです。

乗り心地

オデッセイ(ベーシックグレード)の乗り心地は、初期モデルで「硬すぎる」とか「バタバタして不快」といった評価があったものの、度重なる改良で「適度な硬さを伴うしなやかな乗り味」になってます。

アブソルートはスポーツサスに17インチタイヤを履くんで、若干突き上げ感があります。シートの薄いサードシートに長時間乗るのは正直キツイかもしれません。まあ、この手のシートは緊急用なんでそう大きな問題じゃありませんが。

これに対して「アルファード」は、不快な振動や嫌な突き上げ感がカットされた、上質で滑らかな乗り心地です。「3.5SC」など18インチタイヤを装着するグレードは、もう少し硬めで重厚感も強調されます。柔らかさとか快適さを重視するなら、17インチまでがオススメです。

全体の印象をざっくりとまとめると、スポーティなオデッセイに対して、快適性や上質感を重視したのがアルファードって感じになってます。

ハンドリング

オデッセイ(ベーシックグレード)のハンドリングは、クイックすぎず、かといってダルいわけでも無い、バランスの取れた気持ちの良いハンドリングです。操舵感も自然で反応も素直なんで、大柄なボディをあんまり感じさせません。

上級グレードの「アブソルート系」は足回りが硬めなこともあって、さらにスポーティなハンドリングになってます。ミニバンにしてはロールも少なく、安定した姿勢でコーナーをクリアしていきます。

これに対して「アルファード」は、大柄なボディを活かした重厚感あふれるハンドリング。反応は穏やかなんですが、素直に曲がっていく感じがあって結構楽しいです。

背の高い重量級ミニバンなんでコーナーではそれなりにロールを許しますが、姿勢変化が穏やかで安定しているので不安な感じはありません。キビキビとした軽快感はありませんが、しっかりとした手応えを返す癒し系のハンドリングです。

燃費性能を比較

「オデッセイ」と「アルファード」の燃費性能を、それぞれの代表的なグレードを使って比較してみました。比較するグレードは、パワーユニットごとにひとつずつ選んでます。

オデッセイの燃費性能

オデッセイは、2.4リッターエンジン搭載車として「G AERO Honda SENSING(FF・8人乗り)」、スポーティバージョンの2.4リッターエンジンが「アブソルート Honda SENSING(FF・8人乗り)」、ハイブリッド搭載車が「ハイブリッド Honda SENSING(FF・8人乗り)」です。

G AERO Honda SENSING(FF・8人乗り) 13.6km/l
アブソルート Honda SENSING(FF・8人乗り) 14.0km/l
ハイブリッド Honda SENSING(FF・8人乗り) 26.0km/l

アルファードの燃費性能

アルファードは、2.5リッター搭載車として「2.5X(FF・8人乗り)」、3.5リッターV6エンジン搭載車が「3.5SC(FF・7人乗り)」、ハイブリッド搭載車が「ハイブリッド X(4WD・8人乗り)」です。

2.5X(FF・8人乗り) 11.6km/l
3.5SC(FF・7人乗り) 10.8km/l
ハイブリッド X(4WD・8人乗り) 19.4km/l

ベーシックなグレード同士の燃費比較では、若干「オデッセイ」の方が優れてます。中級グレード同士の比較では、オデッセイが「2.4リッター」にたいしてアルファードが「3.5リッター」のV6なんで、アルファードの方が大分不利になっちゃいます。ここを比べるのはちょっとかわいそうなんで、番外としておきましょう。

ハイブリッド同士の比較では「オデッセイ」の方がかなり良い結果となりました。オデッセイの燃費はJC08モードで26.0km/lなので、実質8割だとしても20km/l前後の燃費は期待できそうです。僕が住んでいるところはかなり田舎で、信号や渋滞によるストップ&ゴーがほとんどありません。こんな所ならカタログ数値に違い値の26.0km/lが出るかもしれません。

燃費を重視するなら「ホンダ・オデッセイ」のハイブリッド、パワフルな走りとある程度の燃費性能を両立させるなら「トヨタ・アルファード」のハイブリッドって感じです。

価格を比較

最後に価格についても比較しておきましょう。比較するグレードは、燃費の時と同じです。

ホンダ・オデッセイの価格

G AERO Honda SENSING(FF・8人乗り) 2,980,000円(消費税込み)
アブソルート Honda SENSING(FF・8人乗り) 3,240,000円(消費税込み)
ハイブリッド Honda SENSING(FF・8人乗り) 3,750,000円(消費税込み)

トヨタ・アルファードの価格

2.5X(FF・8人乗り) 3,376,080円(消費税込み)
3.5SC(FF・7人乗り) 4,969,080円(消費税込み)
ハイブリッド X(4WD・8人乗り) 4,384,800円(消費税込み)

こうして価格を並べてみると、アルファードの方がひとクラス上だということが分かります。ハイブリッドモデルのベーシックグレード同士で比較すると、634,800円も違いますからねえ。

ちなみに、アルファードの「ハイブリッド X」より「3.5SC」の方が高いのは、単純に装備の違いです。「ハイブリッドX」はハイブリッドモデルのベーシックグレードですが、「3.5SC」はガソリンモデルの中級グレードですから。

どちらも最上級グレード同士で比較すれば、ハイブリッドモデルのほうがやっぱり高価になります。

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)