新型 スズキ・ジムニー XC(3代目)【レビュー】本格的悪路走破性を備えた軽クロスカントリー4WDの名車 [ABA-JB23W]

スズキ・ジムニーのイメージ

今回の【レビュー】は「新型 スズキ・ジムニー XC(3代目)」。
1998年にフルモデルチェンジした、軽自動車の本格的クロスカントリー4WDです。

初代ジムニーが登場したのは、今から50年近く前の1970年。本格的オフローダーとして販売当初から高い人気を誇るモデルです。

そのジムニーも二度のモデルチェンジを経て、現在は第三世代。20年以上の長きに渡って細かな改良が繰り返され、機械としては完熟の域に達しています。

初代の「本格的クロスカントリー4WD」というコンセプトはそのままに、強靭なラダーフレーム構造にローレンジ付きパートタイム4WDを装備。前後リジッドサスや、コンパクトで軽量なボディが組み合わされ、日本の狭い山岳路に最適化された唯一無二の個性を発揮しています。

2018年夏の次期モデル発売を目前に控え、現在3代目ジムニーは製造を中止。在庫分のみの販売となっています(2018年4月現在)。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長3395mmX全幅1475mmX全高1715mm、ホイールベースは2250mm。

フロント

スズキ・ジムニー XCLのフロント

※写真は、「モンスタースポーツ スズキ ジムニー XCL コンプリートカー」。

カクカクとした直線で構成されたボディに、大きな四角いヘッドライト。たっぷりと高められた最低地上高。小さいながらも、オフロードテイスト溢れる逞しいフロントフェイスです。

サイド

短いフロントノーズに前後ギリギまで切り詰められたオーバーハング(タイヤからボディ端までの長さ)。剛性の高そうな四角いキャビン(居住空間)、すっきりとしたキャラクターラインが刻まれ、軽やかで力強いサイドビューを構成しています。

リア

コロッとした四角いリアエンドに簡素なリアウィンドウ。四角い縦型リアコンビランプ。フルサイズのスペアタイヤが装備され、道具感を感じさせる楽しげな後ろ姿。

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内装

プラスチッキーな樹脂で構成されたシンプルで使い勝手の良い室内。センタークラスターには縦型のブラック樹脂が経目込まれ、全体をスッキリと引き締めています。

センタークラスター最上段の一等地にはエアコン吹き出し口。その下にはオーディオが装備され、続いてエアコンとなります。エアコンは操作のしやすいダイヤル式。スイッチのサイズが大きいので手袋をしたままでも操作がしやすいです。

アップライトなコマンドポジションと、見切りの良いボディ。広々とした視界によって、運転がしやすいです。

シート

フロントシートは、ややクッションが薄いものの、表皮に柔軟性があり腰から太ももに掛けてしっかりと支えます。

リアシートは平板でクッションもさらに薄め。サイズも小さく路面からの衝撃を伝えやすいです。普段は二人で乗ってリアシートは荷物置き場として使う、2ドアクーペのような使い方がぴったりとハマります。

荷室

荷室は軽自動車のハイト系ワゴンレベル。家族4人で日帰り旅行程度ならなんとかなりそうです。さらに背もたれを5:5で倒せば、荷室を拡大してステーションワゴンのように使うこともできます。

静粛性

多少のロードノイズやエンジンノイズ 煩くて困ることはありません
エンジン音、ロードノイズともに大きめ。こういったスタイルの車ですから、気になるほ事はありません。

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エンジンとミッション

658cc・直列3気筒DOHCターボエンジンに、4速ATが組み合わされます。
最高出力64ps/6500rpmと、最大トルク10.5kgf・m/3500rpmを発揮。

車両重量1000kg。JC08モード燃費は、13.6km/l。

エンジン

0.7Lのツインカムターボで4輪を駆動(パートタイム4WD)。低速からフラットなトルクを発生するパワフルなエンジン。1.0tピッタリの軽量ボディと相まって、キビキビとした軽快な走りを披露します。アクセル操作に対するレスポンスも俊敏で、トルクの付きが良いです。

トランスミッション

トルコン式4速ATを装備。オフロードを主体としたセッティングではあるものの、緻密な制御でオンロードもそつなくこなします。中高速域からの加速も俊敏。スムーズさとダイレクトさを併せ持つトランスミッションです。

乗り心地とハンドリング

前後ともに3リンク・リジッドアクスル式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは175/80R16。

硬い乗り味だった初期型から、何度も地道な改良が繰り返され、重厚感のあるしなやかな乗り味へと熟成されています。目地段差や橋脚ジョイントでも、鋭い衝撃を車内に伝えることはありません。

普通の軽乗用車ほどでは無いものの、高速域での直進性もそこそこ。轍や横風にハンドルを取られて、危険を感じるようなことはありません。

ハンドリング

本格的なオフロード性能を持つ4WD車としては、中々軽快なハンドリング。ややステアリングセンターに曖昧な部分がありますが、オフロードでの走行を考えるとこのあたりは仕方ありません。ある程度のロールを許容するものの、リアの接地性が高く腰砕けになるような事もありません。粘り腰のコーナリングワークです。

ただし、こういった特性は2WDモードの場合。4WDのまま急なステアリング操作を繰り返せば、ギクシャクとした曲がりにくい面を露呈します。

その他

設計が20年以上前と古いため、今流行りの先進安全技術の類は装備されません。このあたりは、2018年の夏に登場すると噂される「4代目ジムニー」でキッチリと装備されるでしょう。

【レビュー】のまとめ

「スズキ・ジムニー XC」は、コンパクトな軽自動車サイズに、本格的な悪路走破性を備えたクロスカントリー4WD。現在の市場に目ぼしいライバルは無く、唯一無二の強い個性を放っています。

登場から20年の長きに渡って度重なる熟成が施され、オンロードでの乗り味やハンドリングも随分とこなれています。「ジムニーのスタイルが好きだから街乗り用として使いたい」といった人の期待にもある程度は応えてくれるでしょう。といってもジムニーの真骨頂はやはり本格的な悪路走破性、「オフロードを走ることが多い」という人にピッタリな車です。

中古車市場では

2017年式「スズキ・ジムニー XC」で150万円前後。2014年式で100万円台前半(2018年月)。

価格

価格 | 1,625,400円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)