中古車を購入する時、例え県外に価格の安い中古車があったとしても、なるべくなら近場の県内で購入するのがオススメです。
県内の販売店なら、より手厚いサービスが受けられたり、購入手続きを簡単に済ますことができるからです。
陸運支局を跨いで中古車を購入すると、手続きが煩雑になる
車の登録や名義変更には、「陸運支局の管轄単位で行われる」という基本ルールがあります。
そのため、この管轄内で名義変更を行う場合は、最低限の書類だけで簡単に手続きを済ますことができます。これに対して、陸運支局の管轄を跨いで名義変更を行う場合は、車検証や車庫証明書、自動車など必要書類の他にも煩雑な手続きが伴います。
もちろん、こういった手続きは中古車販売店のスタッフが代行してくれますが、手続きが煩雑な分、手数料も割増となります。これだけで多少の価格差はふっとんでしまいます。
こういった事を考えると、中古車は近場、最低でも同じ陸運支局内で購入する方がお得で簡単という事になります。
販売業は、遠くのお客よりも近くのお客を優遇する
また、販売業者としても、遠くに住むお客よりも近くに住むお客の方を優遇したいという気持もあります。
遠くに住むお客は、その車が壊れたり調子が悪くなっても、わざわざ距離の離れた自分のお店に持ち込んでくれる可能性は少ないでしょう。普通に考えれば、近場にある修理業者やディーラーに持ち込む事になるはずです。
これに対して近くに住むお客は、何かとすぐに車を持ち込んでくれる可能性が高いです。最初からきめ細やかなサービスを提供しておけば、次第に馴染み客となって、その後もお店に利益を落とし続けてくれるというわけです。
つまり、車を購入するお店から最大限のサービスを得ようとするなら、近くのお店で購入するのが一番ということになります。
遠くの販売店で購入すると、十分な試乗チェックや値引き交渉が行えない
車を購入するには、その車のチェックから値引き交渉まで、十分な事前準備が欠かせません。普通に考えれば一日で済むことはないでしょう。
ただし、遠くのお店で車を購入する場合は、そうもいきません。何度も県外まで出かけていって交渉を繰り返せば、その度ごとに余分な交通費と時間を浪費することになります。そうなるとなるべく早く交渉を切り上げる必要がありますが、その場合は「こちらの買い気を悟らせない」とか、「相手を焦らす」といった重要な値引きテクニックが使えなくなります。
結果的に、得られたはずの値引き額を失うことになり、多少の価格差は簡単にふっとんでしまいます。こういった意味からも県を跨いだ中古車の購入はオススメできないのです。
もちろん、距離を差し引いても圧倒的に安い車が見つかれば話は別です。ただし、通常、同じ条件の車にそれほど価格の差が生じることはありません。価格が大きく違う場合は、裏になんらかの事情が隠されている事が多いです(事故車とか水没車など)。