中古車情報サイトや中古車情報雑誌、折込チラシなどを眺めていると、数万円から10万、20万円といった格安の中古車がよく掲載されています。
こういった中古車の中には、10年以上前に憧れていたカッコいい車もあり、「おっ、あのスポーツカーがこんなに安くなっているのか」とついつい興味を惹かれてしまいます。
ただし、そこで気になるのが、「こういった格安中古車を購入しても問題ないのか?」とか、「普通に日常の足として乗ることができるのか?」といった点です。
結論から言ってしまうと、「多くの場合で問題なく乗ることができる」となります。ただし、「車検まで数年乗って乗り捨てる」といった使い方に限られますが。
格安中古車が発生する事情とは
こういった格安の中古車は、販売業者がお客さんの車を「下取り車」として買い取った時に発生します。走行距離が多く、年式が古い車は店頭に並べても買い手がつきませんが、年式が古くても走行距離が少ないとか、ちょっとした希少車種である程度の人気があるとか、良いオプションが付いているといったなんらかの長所がある場合に店頭に並べられることになります。
また、ある程度安い価格の中古車を並べておく事で、「人を呼び込みやすくする」といった宣伝効果も期待できます。
そのため、業者としても「まったく走る事のできないボロボロの車を体裁だけ繕って店頭に並べる」という事はしにくいのです。もちろん、中には悪徳な業者もありますので、絶対に安全なんてことはありません。念のため、このブログ内のコーナー、【中古車の選び方】をしっかりと読み込んでおく事をオススメします。
購入に必要な諸費用も忘れずに
中古車を購入する場合は、本体価格の他に諸費用として、登録費用や車庫証明費用、整備費から税金関係、自賠責保険を始めとする保険関係の費用が別途発生します。
「おっしゃー、格安の中古車を見つけたぞー」と浮かれていると、後で請求書を見せられた時に「騙されたー」とショックを受けることになります。しかし、こういった諸費用は普通の中古車を購入する時にも、当然のように発生する費用ですから、忘れないようにしっかりと予算に組み込んでおく必要があります。
格安中古車のデメリット
また、こういった格安の中古車は業者としてもほとんど利益が見込めません。そのため、購入後のアフターサービスや保証の類は一切付帯されないと思っておいたほうがいいでしょう。
はずれの中古車に当たった場合は、その後のメンテナンス費用で予想外の出費を強いられるケースもあります。「動かなくなったらすぐに廃棄しよう」と予め考えておくことで、こういった出費を抑えることはできますが、その場合も、廃車費用や新しい車の購入費用は必要になります。
こういうデメリットを考えると、「ある程度状態の良い中古車を始めから購入しておいた方が結果的にはお得だった」なんて事もあります。このあたりは運にも左右されますので、ある程度のリスクを織り込んで、割り切って購入するというスタンスが必要です。
極めて状態の良い車が安い場合は
年式が新しく走行距離も少ない極めて状態の良い車に、ビックリするくらい格安の価格が付けられている事もあります。「へえ、そんな車があるなら教えてよ」という人はちょっと待ってください。
こういった理由もなく安い車は、事故車両や水没車など、その裏に重大な事情が隠れていることがあるからです。ただし、「あまりに人気がなくて安い価格しか付けられない」といったケースもあります。こういった事情の違いを知るには、中古車情報サイトを使って似たような条件の車を沢山調べておくことです。こうする事によって、その車の平均的な価格が分かりますから、そこから大きな乖離がなければ安心して購入することができます。