新聞チラシや雑誌広告を眺めていると、たまに「一台10円!」や「一台20円!」といった超激安中古車が掲載されている事があります。激安といっても、業者も商売です。「中古車をタダ同然の価格で売って、お客様に喜んでもらおう!」なんて考えているわけではありません。
こういった超激安中古車がチラシに掲載されている一番の理由は、この広告を見たお客さんが「えっ!こんなに安い車があるの?面白そうだから、一度覗いてみるか」とお店に足を運んでもらうためです。
大型電気店でよくある、「先着◯◯名様、42インチ液晶テレビを◯◯円で販売!」などといった、チラシの目玉商品と同じですね。
超激安の中古車も車として普通に使える
とりあえず、お店までお客さんに足を運んでもらえば後はどうにでもなります。「いや~、あの車はすぐに完売しましてね」、「でも、他にもお得な車が色々ありますんで、どうぞ見ていってください」とやるわけです。
もちろん、超格安の中古車といっても、実際に購入してしばらくは普通に乗ることもできます。ありもしない10円の車をでっちあげているわけでありません。「実際にそんな車は無かった」なんて事になれば、業者も詐欺罪で訴えられることになります。
このような車は年式が古すぎて、普通ならスクラップ処分にするような車の場合がほとんどです。ただし、そういった車の中にも「これはスクラップにするには勿体ないね」といった程度の良い車が紛れていることがあります。中古車販売業者では、こういった車をピックアップして広告目的の超格安車として販売しているわけです。
超激安中古車のデメリット
ただし、こういった車には販売後の車輌保証が付きません。普段なら無料で付帯されるアフターサービスの類も一切ありません。
購入して数ヶ月で故障するかもしれませんし、乗り潰すまでしっかりと走ってくれる場合もあります。このあたりは、運次第といったところです。
また、いくら車両本体価格が安いといっても、登録費用や税金などもろもろの諸費用が別に掛かります。車検が切れている場合は、車検を取り直す経費も掛かります。そうなると、10円の他に十万円から二十万円のコストが掛かります。このあたりの事を忘れて「10円で車が買える!」なんて浮かれていると後でビックリすることになりますので注意が必要です。
もちろん、このような諸費用は普通に車を購入する時にも発生する費用ですから、別にあなたが損をしているわけではありません。
超激安中古車の買い方
あなたが次の車を探しているとき、運良くこういった車を購入する機会に巡り会えたなら、一度購入してみると面白いかもしれません。ただし、購入後は下取りに出すこともできませんので、そのまま乗り潰すことになりますが。
運良く「あたり」の中古車を引けば、それから数年間に渡ってしっかりと下駄代わりを果たしてくれるでしょう。万が一「はずれ」の中古車を引いた場合は、せっかく車を安く購入したのに、修理費用や整備費用に結構なお金が掛かってしまい、「結局は普通の中古車を保証付きで買ったほうが良かった」なんて可能性もあります。
このあたりは、このブログに掲載されている【中古車の選び方】をしっかりと読み込んでおくことで、ある程度の予防をすることができます。