中古車を購入する一番大きな動機は、やはり価格の安さです。しかし、価格の安さというものは、額面だけでは分からない部分もあります。その車の価値に対して安いとか、ランニングコストが安いとか、下取り価格が高い場合は価格の高さを後で取り戻すなんてケースもあります。
そのため、一言で「安く中古車を買う」といっても、その人のニーズや車の種類によって色々なパターンが考えられるわけです。
安い不人気車を壊れるまで乗り潰す
中古車を購入する場合、始めから不人気車を安い価格で購入して、ボロボロになるまで乗り潰すという人がいます。これなら、購入する時の資金も少なくて済みますし、壊れるまで乗り潰すわけですから、下取り価格の安い不人気車でも全く問題無いのです。
ただし、不人気車を購入するときには、十分試乗を行い、その車が不具合を抱えているかどうかしっかりとチェックする必要があります。そんな時は、事前に中古車販売サイトなどでその車の相場を調べておけば、相場に対して安すぎる不自然な車に手を出す心配もないでしょう。
また、あわせて車検が1年以上残っているかどうかもチェックしておいてください。安く購入したのはいいが、その後故障が頻発したり、すぐに車検を迎えたのでは、わざわざ不人気車を買った旨味が無くなります。
人気車を次から次へと乗り換える
その他には、価格の高い人気車をあえて購入し、1年程度たっぷりと楽しんだところで高い価格で下取りに出し、再び別の人気車を購入するという買い方をするユーザーもいます。
この場合は、毎年車を購入するための必要経費が発生しますし、車を下取りに出すときは下落分を自分で被る覚悟が必要になります。ただし、毎年、人気のスポーツカーや高級車をとっかえひっかえ乗っているわけですから、それを考えると決して価格が高いとは言い切れません。逆に自動車好きにとってはコスパの高い乗り方といえます。
このパターンは比較的年式の新しい車を乗り継ぐわけですから、故障の心配もそれほどありません。同じディーラーを何度も利用している場合は、いわば上得意様となるわけですから、普通のお客以上の値引き額が期待できます。また、「とっておきのお得情報を一番最初に教えてもらえる」なんてメリットも考えられます。
価格の安い過走行の社用車を購入する
最後に紹介する購入パターンは、社用車に使われていた高級VIPカーを購入するというパターンです。
レクサスLSやシーマといった国産高級車は、国内企業の社用車として採用されることが多いです。こういった車を5年程度使用すると、普通の自家用車なら走行距離が5万キロ前後となりますが、社用車の場合は10万キロや20万キロと距離が大幅に伸びていることが多いです。これは社用車として日本中をあちこちを走り回るからですが、それによって販売価格も大幅に下落することになります。
ただし、こういった車は、社用車としてメンテナンスが十分に施されています。扱いも丁寧で暴走運転される事はまったくありません。つまり、走行距離や価格の割に、程度が非常に良いというわけです。
しかもこの手の車は、3年程度乗って再び買取業者に持ち込むと、走行距離と年式の割にはある程度の買取価格が付きます。これは、低価格VIPカーという根強い市場があるからですが、こういった車を好んで買う層はそのあたりの事情も良く分かっており、VIPカーを手頃な価格で上手に楽しんでいます。