トヨタ MR-S Sエディション【試乗評価】乗用車用のコンポーネンツを巧みに組み合わせて作られた、本格的ミッドシップ・オープン・スポーツ [TA-ZZW30]

今回の試乗レポートは「トヨタ MR-S Sエディション」。
1999年から2007年に渡って製造販売されていた、小型のミッドシップ・オープン・2シーターです。1984年に登場したMR2の正統な後継車として、オープントップを与えられて登場しました。

カローラのプラットフォームを基本に、既存のコンポーネントを巧みに組み合わせ、走りの楽しいミッドシップ・スポーツを成り立たせています。

そのおかげで純粋な「ミッドシップスポーツ」としては極めて安い価格を実現しており、お金の無い若者にとっては嬉しい存在でした。ただし、そういったニーズはそれほど多くは無く、トヨタが期待していたほどの販売成績はあげられませんでした。

そのせいもあり、このMR-S以降、しばらく純粋なスポーツカーは作られていません。ここから「86」が登場するまではスポーツカーにとって長い冬の時代となるのです。

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外観

全長3895mmX全幅1695mmX全高1235mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2450mmとなります。

背の低いコンパクトなボディに、ユニークな形状のヘッドライトが組み合わされます。どこから見てもMR-Sだと分かる唯一無二のかっこよさがあります。

こういったスポーツカーはただカッコイイだけでは駄目で、どこから見てもその車だと分かる強い個性と、ちょっとユーモラスな雰囲気が大切です。

フロント

ロー&ワイドなフロントノーズに、おむすび型のユーモラスなヘッドライトが組み合わされます。メカニカルなスポーティ感を漂わせつつも、どこかのほほんとした表情が印象的です。

サイド

前後ギリギリまで切り詰められたオーバーハング(車軸から外の部分)と、ボディ中央に載せられた小さなキャビンが、ミッドシップらしい軽快な運動性能を予感させます。

リア

ミッドシップスポーツにしては高い位置にあるリアフッドは、背の高いカローラ用エンジンが搭載されているためです。

塊感のあるリアエンドに、ヘッドライトとよく似た形状のリアコンビランプがレイアウトされます。どこから見てもMR-Sだと分かる、個性的でスポーティなスタイリングです。

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内装

決して質感は高くありませんが、樹脂の素材感を活かした明快なデザインです。機能性を重視したシンプルな造形が気持ち良いです。

ダイヤル式のエアコンは、手探りでも確実な操作が可能です。

ソフトトップの開閉は手動式ですが、運転席に座ったまま素早く行うことができます。

シート

立体的なセミバケットシートが装備されます。やや体圧が集中しがちですが、十分なサポート力があり、中距離(30km)程度の移動であれば何の問題もありません。

荷室

シートの後ろに小さな荷物入れがあります。手荷物程度ならなんとか入りますが、旅行かばんのような大きな荷物は入りません。

2人でi泊以上の旅行に行くなら、リアフッドの上にキャリアを組んでその上に積むしかありません。一人で通勤や買い物に使う時は、助手席を手荷物置き場にすると便利です。

静粛性

スポーティなエンジン音と風切音、ロードノイズがガンガン車内に進入してきます。

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エンジンとミッション

1794ccの直列4気筒DOHCエンジンに、6速MTが組み合わされます。
エンジンは、140ps/6400rpmの最高出力と、17.4kgf・m/4400rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1010kg。10モード/10・15モード燃費は、14.8km/lとなります。

エンジン

1.8Lツインカムエンジンをミッドシップに搭載し、後輪を駆動します。カローラ用の平凡なエンジンですが、軽量ボディと組み合わされる事によって結構スポーティな走りが可能です。

MR-Sに搭載されるエンジンはこの1.8Lエンジンのみのモノグレードとなります。エンジンに対してシャシーが勝っているため、性能を限界まで使い切って走ることができます。こういった楽しみは、パワーの小さなライトウェイトスポーツならではのものです。

トランスミッション

乗用車用のマニュアル・トランスミッションを搭載します。ごく普通のトランスミッションですが、適度な剛性感があり気持ちの良い変速が可能です。

足回りとハンドリング

前後ともにストラット式サスペンションが装備されます。

足回り

先代の2代目MR2よりもホイールベースが拡大されているため、スポーツカーとしては快適な乗り心地を持ちます。適度に引き締まったしなやかな足回りが気持ち良いです。

高速域での直進性も問題ありません。

ハンドリング

車の中心に重いエンジンが搭載されているため、ハンドルを切り込むだけでスッとノーズが向きを変えていきます。ドライバーの意思に忠実に反応する気持ちの良いステアリングフィールです。ホイールベースの拡大によるネガも感じられません。

評価のまとめ

超軽量ボディの中央に小さなエンジンを搭載した、まさにライトウェイトスポーツのお手本の様な車です。トヨタ品質で製造されているため、販売が終了して10年以上を経た現在でも、基本的なメンテナンスをしてやればまだまだ現役で走ることが可能です。そのメンテナンス費用も国産基準でお安いのですから、これほど嬉しいことはありませんね。

中古車価格もこなれて来ており、古い初期モデルなら50万円以下で購入することができます(2017年9月現在)。ただし、最終モデルの「ファイナルバージョン」は、200万円以上と新車なみの価格を維持しているので注意が必要です。まあ、それだけ人気が高いという事もありますが。

世界広しといえども、こんなバランスの良いミッドシップスポーツを手軽に買える国は日本しかありません。「次のボーナスでセカンドカーとして購入してみるか」なんて贅沢も十分可能です。

若者の通勤用の車として、もしくは引退したシニア層の遊び車として、オススメできる楽しい車です。

価格

新車当時の価格 | 2,131,500円(消費税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)