普段の点検整備をさぼっていると、突然車に不具合が発生して困ることになります。
そんな中でも比較的簡単に点検整備ができるのは、窓ガラスを洗浄するための「ウォッシャー液」の補充です。
使用頻度にもよりますが、年間1万キロ程度の走行距離であれば、半年に1回程度の補充で充分にまかなうことができます。
といっても、人間ですから時には忘れることもあるでしょう。点検をさぼっていてウォッシャー液が無くなった時、どう対処すればいいのでしょうか?
水道水を補充してもいい?
ウォッシャー液が無くなった時、水道水を補充しているという人も多いでしょう。結論から言うと、緊急措置として補充する分にはそれほど大きな問題はありません。
郊外の田舎道でも、ちょっと探せば道の駅や公園など、水道が使えそうな場所がいくつもあります。こんな場所で水道水をもらい、家に帰り着くまでの短い間、ウォッシャー液の代用として使うことができます。
ただし、数日から数ヶ月に渡って、本格的にウォッシャー液の代用品として使うのは避けたほうが無難です。
水道水にはウォッシャー液のような洗浄力がありませんので、道路で付着する油分を含んだ汚れに対しては全く効果がありません。
また、冬場は凍結してしまいますので、そもそもウォッシャー液として使うことができません。加えて、長期間放置していれば、水汚れや藻が発生することもあります。こうなると、ウォッシャー液の経路が詰まり、ウォッシャー自体を壊してしまう事になります。
ウォッシャータンクに水道水を補充したら、なるべく早く普通のウォッシャー液を手に入れ、タンクの水道水を捨ててから新しいウォッシャー液を補充してください。
家庭用洗剤は?
水道水に家庭用の洗剤を混ぜて使う場合はどうでしょう?家庭用洗剤には洗浄効果がありますので、ウィンドウガラスの油汚れも簡単に落とすことができます。また、完全な水道水ではありませんので、凍りにくく、水汚れや藻も発生しにくいでしょう。
しかし、家庭用洗剤には、ドロっとしたある程度の粘度があります。ウィンドウガラスに付着すると、ウォッシャーのようにキレイに流れ落ちる事ができず、いつまでもガラスに付着して視界を妨げることになります。
また、ウォッシャー経路に詰まりを起こす可能性もありますので、ウォッシャーの代用としてはオススメできません。
ガラスコーティング剤入りウォッシャーを補充する時
ウォッシャー液はカーショップで購入すると、数百円程度の非常に安いパーツです。自宅に余分にストックしておき、いつでも手軽に補充できるようにしましょう。
出先の場合も、よっぽど田舎でなければガソリンスタンドがあるはずです。カーショップよりは多少割高になりますが、元が安いのでたかが知れています。面倒臭がらず、ウォッシャー液が入手できる時は本物を入手して補充してください。
ただし、普通のウォッシャー液に、ガラスコーティング剤を添加した特殊なウォッシャー液を混ぜる場合は注意が必要です。溶剤どうしが混ざりあい、固まってウォッシャー経路を詰まらせることがあるからです。
こういう場合は、古いウォッシャー液を一度キレイに流れ落とし、その後でガラスコーティング剤入りのウォッシャー液を補充するようにしてください。