突然、雨が降り出すと路面のグリップが急激に低下して、自動車の運転にとっては非常に危険な状態となります。
今回はこういった雨の日のドライブに備えて、覚えておくと便利な小技をいくつかご紹介したいと思います。
雨で滑りやすくなる場所
雨の日は、白線やマンホール、橋脚のジョイント部分に注意してください。こういった場所が雨で濡れると、とたんにスリップしやすくなるからです。
特に、カーブの途中で乗り上げたり、ブレーキング時や、逆にスタート時に乗り上げてもスリップしやすくなります。
カーブの途中でマンホールに乗り上げながら、さらにブレーキングも同時に行うなんてことは言語道断です。
横断歩道などの横線はある程度仕方ありませんが、センターラインなどの縦に引かれた線は無暗にタイヤで踏まないようにしましょう。
橋脚のジョイント部分であれば、なるべく車体をまっすぐにした状態で踏むとか、マンホールは跨いだり、端に除けたりする事でそういったリスクを減らすことができます。
雨の日は、白線が見えなくなる
雨の日の夜、路面が濡れると白線が全く見えなくなります。こんな時に路側帯を自転車や歩行者が通過していると、それに気付かず接触してしまうことがあります。
こういった予期せぬトラブルを避けるには、なるべくセンターライン寄りを走るのが安全です。といってもセンターライン側には対向車がバンバン走っていますので、ギリギリまで寄せる必要はありません。万が一、歩行者がいた場合でもなんとか接触を避ける程度の余裕があれば充分です。
深い轍の進入にも注意!
激しい雨の日は、轍に深い水たまりが出来てしまいます。このまま轍にある程度以上の速度で進入すると、車は水の膜に乗り上げ、完全にグリップを失う「ハイドロプレーニング現象」が起きてしまいます。
「ハイドロプレーニング現象」が起きると、車はドライバーの操作を全く受け付けなくなります。対処法はというと、ブレーキやハンドル操作など全ての操作をせず、ひらすらタイヤがグリップを取り戻すまで待つしかありません。
この恐ろしい「ハイドロプレーニング現象」を防ぐには、無暗に轍にタイヤを進入させない事です。また、水たまりにやむなく進入する時は、しっかりと速度を落とすという事が大切です。
「ハイドロプレーニング現象」の詳しい情報について、 「【運転のコツ】雨天ドライブのハイドロプレーニング現象に注意」のページを御覧ください。
雨の降り始めが一番危険!
雨の日に、一番注意が必要となるタイミングは、雨の降り始めです。
乾いた路面に急に雨が浸透していくと、徐々に路面にあった土やホコリなどと水分が一体となり、ヌメヌメとした泥を形成します。この泥にタイヤが乗り上げると、タイヤは急激にグリップを失い簡単にスリップしてしまいます。
こういった雨の降り始めにおけるトラブルを防ぐには、雨が降り始めたらそれまでの速度を落とし、慎重なハンドル操作とブレーキング、およびアクセル操作を心がけるしかありません。