高速道路では、一般道と違ってすべての車が100km前後の比較的速い速度で走っています。
そのため、ちょっとした気象変化によって、いつも以上に危険なドライブとなることがあります。
特に雨天の日は、雨で視界が遮られる上に、路面が濡れてタイヤのグリップも低下しています。
今回はこういった危険な雨の日に、「どうすれば安全に高速道路を走ることができるのか」について考えてみたいと思います。
雨の日はタイヤが滑りやすくなっている
雨の日は路面が濡れているため、晴天の日に比べると滑りやすくなっています。特に白線の上や橋脚のジョイント部分は危険ですので、通過する時はなるべくステアリングをまっすぐにして、無駄な力がタイヤに加わらないように速度を控えめにして走り抜けてください。
ただ、最近のタイヤは排水性が高く、ある程度のスピードまでであれば普通に運転することができます。これが逆に油断を招き、晴れた時と同じように運転していて、タイヤの限界を超えたところでいきなりグリップを失うという事が起こります。
そのため、タイヤがしっかりとグリップしているように感じても、油断することなく、いつもよりも速度を抑えて慎重に走ることが大切なのです。
雨天時は視界も悪い
雨天時の危険は、何もタイヤが滑りやすくなるということだけではありません。夕暮れ時や夜間は路面に照射したライトが吸収されて、どこに白線があるのか非常に分かりづらくなります。また、ウィンドウに雨が叩き付けられることによって視界も極端に悪くなります。
白線が見えにくい時には、ガードレールや防音壁、中央分離帯などを参考に走行車線を予測しながら走ります。高速道路の場合、ガードレールや防音壁と車線の位置関係は一定ですので、車線がはっきり見えるところで大体の位置関係をつかんでおけば困ることはありません。
また、普段から古くなったワイパーをチェックして、新しいワイパーに交換しておくとか、ガラスに撥水剤を施工しておくといったことをしておくだけで、雨天時の視界を良好に確保することができます。
ハイドロプレーニング現象
雨天の高速道路で一番怖いのは、タイヤが水でわずかに浮き上がる「ハイドロプレーニング現象」です。
このハイドロプレーニング現象が起きると、少しの間、車はなんのコントロールも受け付けなくなります。
こういった時、パニックになって急ハンドルを切ったりブレーキをかけたりすると、次にタイヤがグリップを取り戻した時、車が急に反応してスピンや横転してしまう可能性があります。
高速道路を走っていてハイドロプレーニング現象に陥ったら、アクセルをゆっくりと戻しながらステアリングを直進状態にしっかりと保って、とにかくタイヤがグリップを取り戻すのを待ちます。
このハイドロプレーニング現象については以前もこのコーナーでご紹介していますので、詳しくは「【運転のコツ】雨天ドライブのハイドロプレーニング現象に注意」のページをごらんください。