自動車保険には任意保険と自賠責保険があり、さらに任意保険には契約条件に応じて細かな分類があります。そのため、保険の種類や契約内容によっては「事故に遭っても保険金を受け取る事が出来ない」という場合があります。
いざという時になって慌てなくて済むように、今回は「どんな時に保険金が支払われて、どんな時に支払われないのか」について詳しく解説していきます。
目次
- 自賠責保険の場合
- 任意保険の場合
- 酒酔い運転、麻薬などの服用、無免許運転により事故を起こした時
- ドライバーの親、配偶者、子供の損害
- 運搬を頼まれた荷物の損害
- 自然災害による損害
- 持ち主に無断で車を使用して事故を起こした時
- 車の用途、車種、登録番号の変更を保険会社に伝えていない場合
- 家族限定を条件に契約している車を、それ以外の人が運転して事故を起こした時
- 年齢条件付で契約している車を、条件に合わない人が運転して事故を起こした時
自賠責保険の場合
自賠責保険は人身事故による怪我や死亡を保証するための保険です。そのため、ドライバーやその車の「運行共用者」以外の人であれば、無免許運転や飲酒運転であっても保険金が支払われます。
「運行共用者」とは、その車を普段から主に使っている人のことですが、家族であってもその車の「運行共用者」でなければ、保険金が支払わないことはありません。
任意保険の場合
任意保険はその種類や契約条件によって、保険金の支払われ事故の状況が異なります。中には車両保険がセットされていないタイプの保険もありますので、詳しくは自分の保険証書の契約内容を確認してみてください。
支払われる保険金額についても、契約時に決めた保険金額が上限となり、その事故の状況によって額が決められます。
任意保険において「保険の種類」や「契約条件」にかかわらず、共通して保険金が支払われないのは次のような場合です。
酒酔い運転、麻薬などの服用、無免許運転により事故を起こした時
ドライバー本人が、酒酔い運転、麻薬などの服用、無免許運転となる場合、ドライバー本人の怪我、車、物損については保険金は支払われません。
ドライバーの親、配偶者、子供の損害
ドライバーの親、配偶者、子供については、事故を起こした時に怪我をさせたり、家族の大切なものを壊したとしても保険金は支払われません。
運搬を頼まれた荷物の損害
人から運搬を頼まれた荷物を事故に遭って壊したとき、その荷物の損害に対して保険金が支払われることはありません。
自然災害による損害
洪水、地震、山崩れなどの自然災害が原因で自動車が壊れた場合、その損害に対して保険金が支払われることはありません。
持ち主に無断で車を使用して事故を起こした時
持ち主に無断で車を持ち出して事故に遭った場合、その損害に対して保険金が支払われることはありません。
車の用途、車種、登録番号の変更を保険会社に伝えていない場合
任意保険は自動車に対して掛けられる保険ですから、上記の変更を行ったにもかかわらず保険会社に連絡していない時は、損害に対して保険金が支払われることはありません。
家族限定を条件に契約している車を、それ以外の人が運転して事故を起こした時
家族が使用することを条件に割引契約をしている場合、それ以外の人が起こした事故に対して保険金が支払われることはありません。
年齢条件付で契約している車を、条件に合わない人が運転して事故を起こした時
ドライバーの年齢を限定する条件で割り引き契約している車を、その条件に合わない人が運転している時に起こした事故に対しては、保険金が支払われることはありません。