コンビネーションハンマーとは、ハンマー先端部の両端に「ゴム」と「プラスチック」など、異なる材質の打撃部が装備された工具のことです。
ボルトやナットによって組み立てられている現代の車ではあまり使うことはありませんが、硬くなって固着したボルトや、パッキンが劣化して張り付いてしまったパーツを軽く叩いて外す時に使います。
概要
コンビネーションハンマーには、先端部分に「プラスチック」と「金属」が使われた、硬度の高いハンマーもあります。金属部分は普通のハンマーと同じように使うことができます。
その他には、片側が「銅」でもう一方が「鋼」という両方とも金属で出来たコンビネーションハンマーもあります。という具合にコンビネーションハンマーにはそのメーカーによって色々なタイプが用意されています。
また先端の形状には「平型」と「丸型」があり、作業に合わせて使い分けることができます。メーカーによってはこの先のパーツを様々なタイプに交換して自分の仕事にあったハンマーを作ることもできます。
コンビネーションハンマーは、二つのタイプのハンマーを交互に使いたいという人にピッタリな工具です。1本で二つの作業ができるため、単純に考えるとコストは半分となり、収納場所も半分ですみます。
またコンビネーションハンマーの中には、「無反動コンビネーションハンマー」という不思議な名前の工具があります。これはハンマーの中に特殊な仕組みが施されており、ハンマーを使って硬い部分を叩いた時の振動を吸収する効果があります。
整備士など仕事で同じ作業を繰り返す場合は、ハンマーからの反動により右手に意外な疲労が蓄積されています。これを何年も繰り返していると慢性的な症状まで進んでしまいますが、この「無反動コンビネーションハンマー」はこの不快なハンマーからの衝撃を上手にハンマー内の仕組みで吸収してくれるというありがたい工具なのです。
この無反動の仕組みはコンビネーションハンマーだけでなく、普通のハンマーにも装備されています。気になった人は探してみてください。
使い方
使い方は簡単です。ボルトが固着して外れにくい時は、このハンマーで軽く叩いてやるだけで簡単に外すことができます。外れにくい時は、無理に強く叩いたりせず、「固着したボルトを緩めるための専用潤滑剤」をスプレーしてから叩くと無理なく外すことができます。
ボルトやナットを外してもパーツ自体が固着して剥がれない時は、もう一度、軽くコンビネーションハンマーで叩けば、すんなりと外すことができます。