ハイブリッドカーや電気自動車が普及してきていますが、そのエネルギー源には未だにガソリンを始めとする化石燃料や、化石燃料によって発電された電気が主流となって使われています。
エネルギーの安定確保とエネルギー供給源分散のために、風力や水力発電が合わせて使われていますが、シェアで比べるとまだまだ化石燃料を代替できるほどの規模はありません。
そのため、世界情勢によっては、OPECが減産で合意したとか、アメリカのシェールオイルが増産しているといった状況に応じて、原油価格が大きく上下してしまい、毎日その日のお金をやりくりしながらガソリン代を工面している庶民にとっては頭の痛い問題です。
目次
- 家畜の糞がメタンガスを生む!
- 密閉タンクで匂いを完全にシャットアウト!
- 家畜の糞によるクリーンエネルギーのデメリット
- 上手くいってもバイオエタノールの二の前となる可能性が
- 地道なエネルギー開発が一番の近道
家畜の糞がメタンガスを生む!
そこで数多くの代替エネルギーの一つとして注目されているのが、家畜の糞を使ってメタンガスを発生させ、そのメタンガスを燃やして車を走らせるという方法です。
これは、家畜としてすでに飼育されている動物を使うため、新たにメタンガスを発生させて環境を汚す心配もありません。メタンガスを燃やす時には二酸化炭素を排出しますが、同時にメタンガスは燃焼して無くなりますので単純に環境に悪いとも言い切れません。少なくとも、化石燃料を掘り起こしてきて、新たに燃やすよりは何倍もクリーンです。
密閉タンクで匂いを完全にシャットアウト!
動物の糞を原材料としていますが、車に搭載する際にはしっかりと密閉された容器(タンク)に充填されているため、普段「糞の匂いで臭くてたまらない」という心配もありません。
家畜の糞によるクリーンエネルギーのデメリット
このメリットだらけに見える家畜の糞を原料とするクリーンエネルギーですが、どうしようもない大きな問題がいくつかあります。
それは、燃料補給の時、動物の糞を直接タンクに充填するため、辺りに強烈な匂いが立ち込めてしまうというものです。また、ある程度普及してくれば、ガソリンスタンドのような所で補給することになると思いますが、この時、おそらくスタンドのスタッフには、強烈な匂いが移ってしまうでしょう。
これでは、かなりアルバイト料をはずまないといけないでしょうから、その分、エネルギーコストもぐっと上がってしまう事になります。
上手くいってもバイオエタノールの二の前となる可能性が
また、そのあたりの問題が一気に解決したとしても、効率よくエネルギーが得られるとなれば家畜の価値が上がり、バイオエタノールの時のように食肉の価格が高騰するかもしれません。
畜産業の方が身入りがいいとなれば、今まで他の野菜や果実を育てていた人たちがどんどんと畜産業に流れ込み、野菜の高騰、地域の環境悪化、動物由来のメタンガス増加と負の連鎖が続きますね。
地道なエネルギー開発が一番の近道
すでに、「糞の匂い」のあたりを書いている時点で、秋ろーのやる気は完全に失せてしまいました。
やはり、当面は原子力や自然エネルギーのシェアを増やしながら、エネルギー供給源の分散を行い、新エネルギーを開発していくというのが面倒くさいようですが、一番確実な方法となります。