初代 アウディ A4 アバント(B5系)【旧型試乗】程よい上質感を伴ったスタイリッシュなボディ [E-8DAGA]

今回は「初代 アウディ A4 アバント 2.4(B5系)」を試乗レポートいたします。
この初代 アウディ A4 アバントは、1995年に登場した全く新しいブランニューモデルのステーションワゴンです。4ドアセダンのアウディA4は前年の1994年に登場しています。

5代目アウディA4のセダンについては「新型アウディA4 2.0 TFSI(B9系)【試乗評価】」のページを、5代目アウディのステーションワゴンについては「新型アウディ A4 アバント(B9系)【試乗評価】」のページをご覧ください。

このアウディA4はベースとなるセダンボディが1994年に登場して以来、BMW3シリーズやメルセデスベンツCクラスと並ぶ大ヒットとなりました。

その理由は、スタイリッシュなボディにほどほどの高級感が感じられ、値段も手頃であったためです。その他には、スタイリッシュにシェイプされたボディの割に、室内が広く荷物もそこそこ積めるという使い勝手の良さも評価されていました。

スポンサーリンク

外観

全長4495mmX全幅1735mmX全高1435mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2625mmとなります。

アウディA4のスタイリングは、現代から眺めてみても古臭さを感じることが無く、モダンでスタイリッシュな佇まいがあります。当時この車を初めて見たときは、均整のとれたプロポーションと、緊張感のあるなめらかな面の張りに近未来的な高級感を感じました。

フロント

特徴的なアウディのシルバー4リングに角形のヘッドライトユニットが組み合わされ、知的で端正なフロントフェイスに仕立てられています。

サイド

ヨーロッパでは、ステーションワゴンはスポーティな車というイメージで売られているため、リア・オーバーハング(後輪の車軸から後ろ)は通常のステーションワゴンにしては短めです。

フロントオーバーハングも前輪駆動車にしては短めで、均整のとれた美しいプロポーションといえます。

リアウィンドウに沿うように細めのDピラー(一番後ろの柱)がレイアウトされ、グラスエリアには広々とした開放感が感じられます。

リア

角の丸められた四角いリアコンビランプが、張りのあるリアエンドにレイアウトされ、なんとも言えない知的な色気を感じさせます。

スポンサーリンク

内装

シンプルでありながら、ゆったりとしたラインでデザインされた室内には、プレミアムカーにふさわしい上質感が感じられます。

メーターユニットには、大型の2眼メーターが配され使い勝手は良好です。

シート

フロントシートには、適度なサイドサポートのあるゆったりとしたシートが備わります。シートサイズ、厚みとも十分で、シート表皮には適度な硬さとコシが感じられます。ドイツ車らしく、長時間運転していても疲れにくい快適なシートです。

リアーシートの、座面、シートバックの長さはともに適正で違和感はありません。座面には緩やかな角度が与えられ、快適性への十分な配慮が感じられます。

荷室

初期型のアウディA4では、トランクルームが少し狭いという評価が聞かれましたが、その後の年次改良で即座に改善が施され、十分な荷室スペースを確保しています。

ただし、リアオーバーハングの長い通常のステーションワゴンと比べると、荷室スペースは物足りません。そのため、もっと荷物をたくさん積みたいという人には、ボディの大きなA6をオススメします。

静粛性

アウディA4は、手頃な上質感を目指して車作りが行われているため、車内の静粛性にもプレミアムカーとして満足のいくレベルが保たれています。

2.4リッター版は、エンジンノイズも小さいため、エンジンルームからの透過音も僅かです。

スポンサーリンク

エンジンとミッション

2393ccのV型6気筒DOHCエンジンに、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、165ps/6000rpmの最高出力と、23.5kgf・m/3200rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量は1440kgで、10モード/10・15モード燃費は、9.6km/lとなります。

エンジン

2.6リッターのV6エンジンから刷新されたこの新しい「2.4リッターV6エンジン」は、スムーズかつ上質なフィールと力強いパワーでA4のコンパクトなボディをグイグイと加速させます。

このエンジンと比べると、ゴルフなどにも積まれる1.8リッターエンジンは、バイブレーションが大きくノイズも気になるため、A4の高品質なイメージに合いません。

トランスミッション

トルクの大きな自然吸気エンジンの素直な出力特性に合わせ、力強くスムーズな変速を行います。

足回りとハンドリング

前輪に4リンク式サスペンション、後輪にはTB式トレーリングアーム・サスペンションが装備されます。

足回り

アウディに乗るならクワトロと言われますが、確かにクワトロの安定性には凄まじいものがあります。特に雪道を走行する機会の多い人には、強くクワトロをオススメします。

ただし、太平洋側など温暖な気候の地域に住む人には、高性能なクワトロは不要です。アウディの前輪駆動システムなら、130km/hくらいまでの走行であれば十分安定した走りが可能だからです。逆に重くて効率の悪いクワトロシステムを積んで走るデメリットの方が気になる程です。

ハンドリング

適度な重さのある上質な質感が感じられます。どっしりとした直進安定性があるため、高速走行でも安心して走ることができます。

コーナリングではクイックな身のこなしは期待できませんが、重厚なフィールにあった素直な動きで旋回していきます。上質なプレミアムカーにふさわしいハンドリングです。

評価のまとめ

それまでのアウディのイメージを一新する、スタイリッシュで使い勝手の良いバランスのとれた名車です。

当時、BMWやメルセデスベンツと同じくらいの人気を誇っていたというのもうなずけます。

対象となるユーザー

プレミアムカーに乗りたいが、ありきたりなBMWやメルセデスベンツでは面白くないと、若々しくてスポーティなイメージの車を探している人にピッタリとはまる一台です。

ワゴンにしてはリアオーバーハングが短くて使いにくいという人には、ボディの大きな上級のA6をオススメします。

価格

新車当時の価格 | 4,275,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)