シートベルトの効果を高めるシートベルトプリテンショナー【コラム】

シートベルトはあなたが大きな交通事故に遭遇してしまった時、あなたの体を自動車のシートにがっちりと固定する事で命を守ってくれる大切な装置です。

このシートベルトの働きをさらに効果的に高めてくれる補助的な装置に、「シートベルトプリテンショナー」というものがあります。

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目次

  • シートベルトプリテンショナーとは
  • 昔の車のシートベルト
  • シートベルトに適度な緩みを持たせる便利グッズ
  • シートベルトの力を適度に緩和するフォースリミッター
  • シートベルトが無いとエアバッグは役に立たない
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シートベルトプリテンショナーとは

自動車で交通事故に遭遇すると、コンピューターはセンサーにより衝撃を感知して、瞬時に「シートベルトプリテンショナー」に内蔵された「ガス発生装置」を作動させシートベルトを強い力で巻き上げます。

その結果、乗員は強い力でがっちりとシートに固定されることになりますから、事故によって大きな怪我を負ったり、死亡したりするリスクを大幅に軽減することができます。

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昔の車のシートベルト

数十年前の日本車には3点式シートベルトというものはなく、腰ベルトだけで体を固定するタイプの簡素なシートベルトが一般的でした。当然、シートベルトプリテンショナーなどという装置も装備されたおらず、現代の車と比べると安全性は相当低いものでした。

その後、3点式シートベルトが一般化されていき、欧米を中心とする諸外国では早い段階でシートベルトプリテンショナーが導入されています。この3点式シートベルトが我が家に初めて来たのは、1985年に父が購入した6代目サニーです。引っ張る力の緩いだるんだるんのシートベルトでしたが、まるでスポーツカーのようでカッコよかった記憶があります。

見た目でハッキリと効果がわかる3点式シートベルトはその後の日本でも徐々に普及していきましたが、いざという時にならないとその効果を体感できない「シートベルトプリテンショナー」は中々日本での普及は進みませんでした。現在ではほとんどの日本車に装備されていますが、それでもいまだに100%ではありません。

シートベルトプリテンショナーの普及が遅れた原因は、装備するためにはプラットフォームの大改造が必要になり、大幅なコストアップが避けられなかったからです。

またシートベルトプリテンショナー以前の問題として、日本のユーザーは体を強く固定されることを嫌がる傾向があるため、普段からシートベルトの拘束力が緩めに設定されています。そのため本来なら一番に「シートベルトプリテンショナー」を導入する必要がありましたが、実際にはコストが優先され導入にも随分と時間が掛かることになります。

シートベルトに適度な緩みを持たせる便利グッズ

この日本人の拘束嫌いに対応して、色々なメーカーからシートベルトの拘束力を弱めたり無くしたりするための便利グッズが発売されています。

それは「シートベルトストッパー」とか、「シートベルトキャンセラー」と言われるものです。

「シートベルトストッパー」はベルトを適度に緩めた状態で固定することができるグッズです。そのため、シートベルトをダランと緩めた状態でも使用できるのですが、こういったシートベルトの使い方は本来のシートベルトの安全性を大きく損なう可能性があります。また、シートベルトプリテンショナーが正常に作動しないことも考えられますので、安全のためには使用するべきではありません。

また、シートに「シートベルト着用の警報装置」が付いている時、シートに重い荷物を載せるとシートベルトの装着を促すアラームが鳴ることがあります。これは警報装置のセンサーが荷物の重さを検知して、シートベルトを装着せずに人が乗っていると勘違いするためです。

「シートベルトキャンセラー」はこういった事態を避けるため、シートの受けにダミーのベックルを装着してアラームをキャンセルするグッズです。そのため、本来の使い方で使用する分には何ら安全上の問題はありません。しかし、この機能を悪用してシートベルトを装着せずに乗車するのは、危険を伴う間違った使い方です。

シートベルトの力を適度に緩和するフォースリミッター

しかし、事故に遭った時に瞬時にシートベルトを巻き取って安全性を高める「シートベルトプリテンショナー」にも大きな欠点があります。

それは、事故の時の衝撃とシートベルトプリテンショナーの力が相互に働き、まれに乗員の体を必要以上に傷つけてしまうことです。

そのため、最近の車にはこの必要以上の力を緩和する「フォースリミッター」という機能が装備されていることがあります。これは、事故によりシートベルトプリテンショナーが作動した時、コンピューターで適正な力を計算して、シートを巻き上げる力を適度に緩和する機能です。

シートベルトが無いとエアバッグは役に立たない

このコンピューターの計算には、エアバッグの作動スピードやタイミングも含まれます。シートベルトとエアバッグが適正な力とタイミングで相互に作用しあうことで、乗員の安全性を最大限まで高めることができます。

「俺の車にはエアバッグが装備されているからシートベルトはいらないよ」という人がいますが、これは大きな勘違いです。エアバッグはシートベルトを適正に装着していることを前提に設計された装備です。そのため、シートベルトを装着していない場合は、全く役に立たないどころか却って危険性を高める事になります。

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)