ディスクブレーキの場合は、ブレーキの中に組み込まれた2つのブレーキパッドで、ブレーキローターを挟み込むことで、強い制動力を発揮するように作られています。ドラムブレーキの場合は、ブレーキドラムの内側にフレーキシューを押し付けることで、制動力を発揮するように作られています。
そのため、ある程度の距離を走ると、このブレーキディスクやシューが磨耗して使えなくなってしまいます。
その距離は使い方にもよりますが、最短で3万キロくらいです。ブレーキパッドの使用限界は1mm程度ですが、使用限界まで磨耗するとブレーキから「キーキー」という金属音が発生しますのですぐに分かります。ただ、ギリギリまで使うのは、もしもの事を考えるとあまりお勧めできません。普段からしっかりとした点検を行うことで、こうなる前に交換するのが望ましいです。
フロント・ブレーキ(ディスクブレーキ)の点検と交換
タイヤとホイールを外す
ブレーキはタイヤホイールの内側にありますので、点検と交換を行うためには、ジャッキアップしてタイヤホイールを外す必要があります。ジャッキアップしたら、安全のために「ウマ」をボディと地面の間に挟み込んでおきます。そのため、作業は硬いアスファルトやセメントの上で行ってください。
ブレーキパッドを点検する
ブレーキパッドは、ブレーキキャリパー内に、ブレーキローターを挟み込むように組み込まれています。キャリパーにはブレーキパッドの残量を確認するための窓が装備されていますので、ここからブレーキパッドを点検します。
ブレーキパッドを分解する
ブレーキパッドの残量が少ない場合や、窓からではよく確認できない場合は、キャリパーの下側にあるボルトを緩めて分解します。ボルトを抜き取ると、キャリパーの上側に設置してあるスライドピンを支点にして、キャリパー全体を上に持ち上げる事ができます。
キャリパーを上に持ち上げると、車体の内側方向に向けてキャリパーを外す事ができます。キャリパーを外すとブレーキパッドを直接確認する事ができますので、ブレーキパッドの厚さが1mmに近ければ、外して交換してください。
ブレーキキャリパーを組み付ける
ブレーキパッドの交換が終わったら、ブレーキキャリパーを外した時の逆の手順で組み付けます。後は、タイヤホイールを組み付けて作業は終了です。
リア・ブレーキ(ディスクブレーキ)の点検と交換
ブレーキドラムを外す
まず始めに、フロントと同じ手順でタイヤホイールを外してください。
ブレーキドラムが露出したら手で車体外側方向に抜き取ります。ブレーキドラムは、単純にはめ込まれているだけですので、手で引っ張ると簡単に外す事ができます。硬くで外れない場合は、軽くプラスチックやゴム製のハンマーで叩いてやると外しやすくなります。
ブレーキシューを点検する
ブレーキドラムを外すと、シューが露出しますので直接目視で点検する事ができます。シューが1mmに近いようでしたら、新しいシューに交換してください。
シューが交換できたら、外した時の逆の手順でブレーキドラムを組み付けます。最後に、タイヤホイールを組み付けたら作業は終了です。