今回は「新型 ダイハツ アルティス ハイブリッド Gパッケージ(4代目)」を試乗レポート。
2012年にフルモデルチェンジしたMクラスの4ドアセダンです。
このアルティスは、ダイハツのフラッグシップモデルですが、同時に「トヨタ・カムリ」にダイハツのバッジを付けたOEMモデルでもあります。
グレードはこの「ハイブリッド Gパッケージ」1本だけとなり、ガソリン車やディーゼル搭載車はラインナップされません。
また、2014年にはマイナーチェンジが行われています。
※画像は、ベース車両の「トヨタ・カムリ」です。
外観
全長4850mmX全幅1825mmX全高1470mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2775mmとなります。
フロント
グリル周り、フロントバンパー、ヘッドライト形状が一新され、精悍さが増しています。どっしりとした重厚感のあるフロントフェイスです。
サイド
マイナーチェンジによるサイド周りの大きな変更点はありません。大きなキャビンとしっかりと傾斜したAピラー(1番前の柱)及びCピラー(前から3番目の柱)により、ワンモーションフォルムに近いモダンなフォルムを持ちます。
リア
リアコンビランプ形状、メッキリアガーニッシュ、リアバンパーが見直されています。ディティールが細かくなった事により、緻密な印象も増しています。セダンらしい、上質感のあるリアエンドです。
内装
マイナーチェンジにより、メーターグラフィックを一新。TFT液晶が装備され見やすさが向上しています。ただ、単純なかっこよさなら、マイナー前の3眼メーターの方が上です。
ステアリングも安定感のある4本スポークから、ちょっと殺風景な3本スポークタイプに変更されています。
シート
シート形状に大きな変更はありません。たっぷりとしたサイズとストローク、適度な柔らかさを持った快適なシートです。
リアシートには、足元、頭上空間ともにたっぷりとした余裕があり、成人男性でもゆったりと座ることができます。
荷室
大型セダンにふさわしい広々とした荷室空間を備えます。開口部も大きいため、重い荷物の出し入れも苦になりません。
静粛性
車内の遮音材にも多少手が加えられており、以前よりも静粛性が増しています。エンジンノイズも低減されています。
エンジンとミッション
2493ccの直列4気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、160ps/5700rpmの最高出力と、21.7kgf・m/4500rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量1540kg。JC08モード燃費は、23.4km/lとなります。
エンジン
2.5Lのツインカムエンジンと電気モーターによって前輪を駆動します。
走り出しは電気モーターだけを使って、スムーズかつ力強い印象。その後はエンジンが立ち上がり、エンジン+電気モーターの力強い加速を味わうことができます。
トランスミッション
電気モーターとエンジンを巧みに制御して、段差の無いスムーズな走りを生み出します。ハイブリッドならではの特徴が薄いため、ガソリンエンジンから乗り換えても大きな違和感を感じることはありません。
足回りとハンドリング
前後ともにストラット式サスペンションが装備されます。
足回り
空気圧の高いエコタイヤを履くものの、足回りにはたっぷりとしたストロークが与えられ、重厚感のある上質な乗り味を実現しています。
後輪の路面追従性も高く、フラットライドな高い安定性を持ちます。また、路面の段差では、衝撃の角がまろやかに丸められており、不快な印象はありません。
ハンドリング
穏やかな印象のハンドリングレスポンス。ドライバーの操作に対して機敏に反応するわけではありませんが、入力に対する反応がリニアなため、違和感を感じることはありません。ゆったりとした自然なステアリングフィールです。
その他
マイナーチェンジによって、車線逸脱警報、プリクラッシュブレーキ、前車追従機能付きのクルーズコントロールなどいくつかの先進安全装備が加えられています。
評価のまとめ
アメリカ市場向けのカムリがベースとなっているため、そのアクの強いスタイリングにはちょっと好き嫌いがあるかもしれません。
ただし、広大な室内空間と荷室、必要十分な動力性能と高級車並の静粛性。さらに、ゆったりとした穏やかかつ自然なステアリングフィールを持つ完成度の高い車でもあります。
こういったセダンは日本ではちょっと地味な印象ですが、「沢山の荷物や人を積んで、長距離を快適に移動したい」というニーズを持つ人にはピッタリな車となります。
価格
価格 | 3,427,527円(消費税込み)