事故の責任は誰にあるのか?【交通事故の相談】

交通事故を起こした際に、誰に責任があるのかという問題は、普通に考えれば「運転していた本人」ということになります。ただし、これは刑事責任上のことで民事上では必ずしも、「運転者本人だけが責任に問われる」ということはありません。

運転者と誰かの連帯責任となることもありますし、運転者本人が責任に問われないこともあります。

今回は、この「事故の時に誰に責任が負わされるのか?」という問題について、民事における責任を中心に解説していきます。

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目次

  • 民事責任を問われる時の法律上の根拠
  • 自賠法とは
  • 運行共用者とは
  • 使用者による責任とは
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民事責任を問われる時の法律上の根拠

法律の上から民事責任を問われる場合は、次の4つの責任が法律上の根拠となっています。

  1. 運転者本人の不法行為により損害が発生している時に本人に問われる責任。
  2. 運転者を業務上の命令で使役させている使用者による責任。
  3. 複数の人による不法行為が原因で損害が発生している時の共同責任。
  4. 自賠法が定める「運行共用者」による責任。
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自賠法とは

自賠法は交通事故のために作られた法律であるため、交通事故の際は民法に優先して適用されることになります。

自賠法と民法の違いは、自賠法は「被害者の保護・救済が主たる目的」となっている点です。そのため、民法では被害者が加害者の責任を証明しなければなりませんが、これに対して自賠法は、加害者自身が自分の無過失を証明しなければならないのです。

そのため、加害者が自分の責任を免れるためには、「加害者自身に過失が無かったこと」、「加害者以外の誰か(被害者やその他の車の運転者など)に過失があったこと」、「自動車に機械的な欠陥が無いこと」の3つを証明しなければならず、事実上不可能とされています。

運行共用者とは

自賠法による「運行共用者」とは、その車の持ち主で、その車によって利益を得ている人の事です。人身事故の際はこの「運行共用者」にも責任が負わされることがあります。

自分の自家用車を自分の用事のために運転している場合は、自分自身が責任を負う事になりますので分かりやすいのですが、車の持ち主と運転者が違う場合は少しややこしくなります。

例えば、ある人の車を借りて別の人がその車を運転している時に事故を起こしてしまうと、事故の責任はこの車の持ち主と運転者の双方に負わされることになります。

また、会社の業務でトラックを運転している時に、交通事故を起こしてしまうと、その事故の責任は運転者とともにその使用者である会社にも負わされます。

自家用車を使って会社の業務を行っている時に事故を起こしてしまうと、この会社は運転者に運転させる事でこの車で利益を得ていますので、運行共用者として責任が問われることになります。

使用者による責任とは

会社が従業員を使ってトラックを運行している場合、その会社には従業員に対する「使用者責任」があります。

つまり、従業員が業務中に間違って事故を起こしてしまった時には、会社は被害者に対して損害賠償を行う責任があるのです。

これは、人身事故以外の物損事故も同様です。

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)