新型 スズキ ワゴンR ハイブリッド FX(6代目)【試乗評価】王者復権なるか!充実した作り込み [DAA-MH55S]

スズキワゴンRのフロント
※写真は、スズキからマツダにOEM供給されている「ワゴンR」の同型車種「フレア」です。

今回は「新型 スズキ ワゴンR ハイブリッド FX(6代目)」を試乗レポートいたします。
スズキ・ワゴンR(6代目)は、2017年にフルモデルチェンジした5ドアハッチバックの軽自動車。

初代から受け継ぐコンセプトはそのままに、ディティールを中心に大きなイメージチェンジが施されています。

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外観

全長3395mmX全幅1475mmX全高1650mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2460mmとなります。

フロント

それまでのワゴンRのイメージを一新する、押し出しの強い堂々とした面構えが与えられています。

サイド

ディティールに大幅な手が加えられた「新型ワゴンR」ですが、全体のプロポーションはそれほど大きく変わりません。初代ワゴンRの面影を残す、道具感あふれる質実剛健のスタイリングです。

ただし、エンジンルームの前後長が短くなり、その分を広々として室内スペースにあてています。そのせいで、フロントノーズが短くなり、相対的にキャビンスペースが長くなっています。

特徴的な形状のBピラーに、ユーモラスなキャラクターラインが与えられ、今までのシンプルなワゴンRとは一味違った、大らかで楽しさ溢れるスタイリングです。

リア

リアビューの形状は、全体の中で一番旧来のイメージを継承しています。ただし、リアコンビランプには鋭利なエッジが施され、新しさと新鮮さを感じさせます。

個人的には、フロントフェイスのモチーフを踏襲した、重量感のあるデザインの方がふさわしいと思います。

スズキワゴンRのリア
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内装

軽自動車レベルを超える上質な室内と、アップライトで広々としたレイアウトが施され使い勝手の良いインテリア。明るいベージュの内装が楽しい気分にさせます。

スズキワゴンRの内装

新しくセンターメーターが採用され、室内の広々感に大きく貢献しています。ヘッドアップディスプレイが装備されますが、視認性や使い勝手の面では普通のステアリング内メーターに劣ります。

スズキワゴンRのステアリング

オーディオとナビゲーションをコントロールするための、大型フローティングディスプレイが装備されます。車内の印象を壊さない実用的なデザインで、使い勝手も良好です。

スズキワゴンRのナビ

カップホルダーやトレーのほか、便利な収納スペースも沢山用意されています。さらに、リアドアの両側に傘専用のホルダーが装備されます。使う人の目線に立った細かな工夫が嬉しいですね。

シート

エンジンルームの前後長を短く切り詰め、軽自動車としては最大級の室内長を実現しています。これは、ホンダの「N-BOX」と非常に良く似た手法です。

シートには適度な硬さが与えられ、中距離程度であれば疲労を感じることはありません。加えて座面には緩やかな窪みが施され、軽自動車の中ではトップレベルのシート構造を持ちます。

スズキワゴンRのフロントシート

リアシートには平板で小ぶりなシートが装備されます。フロントシート同様、硬さがあるので疲れにくい印象です。

スズキワゴンRのリアシート

荷室

ハイト系ワゴンとしては、標準的な荷室スペースです。床下収納やコンビニフックなどが装備され、使い勝手は良好です。また、シートバックを倒す事でさらに広い荷室として使えます。

静粛性

硬いエコタイヤが装着されているため、ロードノイズは大きめですが、スムーズで静かなエンジンが搭載され、室内の静粛性は高いです。

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エンジンとミッション

658ccの直列3気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、52ps/6500rpmの最高出力と、6.1kgf・m/4000rpmの最大トルクを発揮します。
また電気モーターは、3psの最高出力と、5.1kgf・mの最大トルクを発揮します。
車両重量770kg。JC08モード燃費は、33.4km/lとなります。

エンジン

658ccのツインカムエンジン+電気モーターで、前輪を駆動します。小さな電気モーターによるマイルドハイブリッドが搭載され、街中では必要十分なトルクを発揮します。

キツイ坂道では、少々苦しそうな唸り声を上げますが、平坦路ではスムーズで静かなパワーユニットです。

エンジンブレーキのギクシャクした感じも無くなり、随分と洗練されています。

トランスミッション

CVTの制御は旧型からさらに洗練され、普通に街中を流しているだけなら大きな違和感はありません。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

足回り

背の高いトールボーイスタイルですが、走行性能は安定しています。適度に硬さのある快適な乗り心地です。不自然な揺すられ感や、不快な振動もよく抑えられています。

ハンドリング

素直で切れの良いステアリングフィールです。ワインディングで振り回すような走り方をしない限り、大きく破綻することはありません。

評価のまとめ

スーパーハイト系ワゴンなど、ワゴンRのコンセプトをさらに進化させた魅力的モデルが続々と発売され、ワゴンR独特の個性は徐々にスタンダードなものへと変化しています。

そのせいもあり、最近の売れ筋は「スペーシア」や「N-BOX」、「タント」など、「スーパーハイト系ワゴン」に移行しているのが実情です。

今回の新型「ワゴンR」は、軽自動車の王者復権を狙った充実した作り込みが行われ、「スーパーハイト系ワゴン」に勝るとも劣らない魅力的な商品となっています。

軽量化やハイブリッドなど、先代で実験的な要素の強かった部分も改善され、乗り心地、動力性能、ハンドリングなど、全ての面で洗練度を増しています。

価格

価格 | 1,177,200円(税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)