新型 マツダ アクセラ HYBRID-S L Package(3代目)【評価レビュー】ドライブフィールを重視したマツダ流ハイブリッドカー [DAA-BYEFP]

今回の【評価レビュー】は「新型 マツダ アクセラ HYBRID-S L Package(3代目)」。
2013年にフルモデルチェンジした、小型4ドアセダンです。

マツダが独自に開発したHV用スカイアクティブ2.0Lエンジンに、トヨタから技術供与を受けるハイブリッドシステムを搭載。この他にスポーティな5ドアハッチバックもありますが、ハイブリッドシステムが搭載されるのはこの4ドアセダンだけです。

ハイブリッドシステムのような複雑な機構を開発するには膨大な資金と時間、人材が必要です。マツダのような小さな会社ではそう簡単に作れるものではありません。そこで当時のマツダは、ハイブリッドシステムをすでに完成させていたトヨタに技術供与を依頼してこのシステムを完成させたという経緯があります。

ところがこのマツダ版ハイブリッドシステム。完成してみるとオリジナルのトヨタ版を上回るドライバビリティがありました。驚いたトヨタ開発陣はこれを経営陣に報告、その後の技術提携に繋がったなんて裏話まであります。

2016年にはマイナーチェンジが行われ、外装デザインの小変更や安全装備の充実などが実施されています。

翌2017年には、先陣安全技術「i-ACTIVESENSE」を全グレードに標準装備。クラス最高水準(技術評価点ではスバルのEyeSightを僅かに上回る)の安全性能を実現しています。

※忙しくて時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長4580mmX全幅1795mmX全高1455mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2700mmとなります。

フロント

絞り込まれたフロントノーズに、流れるような形状のヘッドライト。大型グリルが組み合わされた、スポーティで上質なフロントフェイス。

サイド

筋肉質なサイドパネルになだらかな弧を描くルーフ。短く切り詰められたオーバーハング(ホイールからボディ端までの長さ)が相まって、キビキビとした軽快感と伸びやかさを感じさせます。

リア

ハイデッキ化されたヒップラインに傾斜の強いリアウィンドウがなだらかに連結。美しいファストバックスタイルを構成しています。

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内装

シンプルかつスポーティなインテリア。上質な樹脂とメタリックベゼルが効果的に組み合わされ、センスよくまとめられています。

ハイブリッド版には、電気式のシフトレバーを装備。エアコンは操作のしやすいダイヤル式。メーターナセルには、視認性の高い一眼メーターが装備されます。「これぞハイブリッドカー!」といった特別感はあえて抑えられています。

シート

本革と合皮によるコンビシート「パーフォレーションレザー」を装備。しなやかな表皮とコシのあるクッションによって快適な座り心地を得ています。

後席は頭上まわりにやや窮屈感があるものの、大人二人で座るには十分です。

なだらかに傾斜するルーフを避けるため、後席のヒップポイントが低く一段下げられています。狭い場所に押し込められたような窮屈感がありますが、大人二人が座る空間は十分確保されています。

荷室

バッテリーの搭載によってややスペースが削られているものの、元々のサイズが大きいのでそこそこのサイズ感(312L)があります。

これなら、家族4人で2泊3日旅行も可能です。

静粛性

トヨタから供給を受けたハイブリッドシステムによってエンジンの負荷が低減され、優れた静粛性能を実現しています。

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エンジンとミッション

1997cc・直列4気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVT(電気式無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、99ps/5200rpmの最高出力と、14.5kgf・m/4000rpmの最大トルクを発揮。
また電気モーターは、82psの最高出力と、21.1kgf・mの最大トルクを発揮。
車両重量1420kg。JC08モード燃費は、28.0km/l。

パワーユニット

2.0Lスカイアクティブエンジンと電気モーターによるハイブリッドシステムで前輪を駆動。

エンジンと電気モーターの切れ目が全く感じられない、ウルトラスムーズな回転フィール。これはオリジナルのトヨタ版を上回るレベルです(トヨタ版も世界標準でみれば十分スムーズですが)。

低速からフラットなトルクを発生するシステムと相まって、力強くも上質なドライブフィールを実現しています。

トランスミッション

駆動用モーターと発電機、プラネタリーギアによって駆動力を伝える「電気式無段変速機(アイシンAW製)」を装備。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。

乗り心地

装着されるタイヤは前後ともに215/45R18。

重厚感あふれるしなやかな乗り味。速度を上げるに従ってフラットな安定感が増します。

目地段差やジョイントでは、鋭い衝撃も「トンッ」と一発で収束させます。

ハンドリング

適度な重さを伴った気持ちの良いステアリングフィール。操舵に応じて素直に反応するセッティングで、運転することが楽しくなります。

最小回転半径は5.3mといたって普通。

その他

先進安全技術は「i-ACTIVESENSE」を標準装備。

【評価レビュー】のまとめ

美しいスタイルを持つアクセラ・セダンをベースに、トヨタから供給を受けるプリウス用ハイブリッドシステムを組み合わせた、マツダ初のハイブリッドカーです。

プリウス用ハイブリッドシステムを搭載したといっても、味付けはマツダ流で、HVの特別感を極力排除したスポーティで楽しい乗り味を実現しています。

「ハイブリッドカーが欲しいが、プリウスのようなワンモーションフォルムは苦手」とか、「ハイブリッドカーでも運転の楽しさは捨てられない」といった人にオススメの一台です。

中古車市場では

2017年式「マツダ アクセラ HYBRID-S L Package」で250万円前後。2013年式で130万円前後となります(2018年1月現在)。

価格

価格 | 2,879,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)