新型 ルノー トゥインゴ GT(3代目)【評価レビュー】RRならではの濃い味わいを持ったホットハッチ [ABA-AHH4B1]

今回の【評価レビュー】は「新型 ルノー トゥインゴ GT(3代目)」。
2014年にフルモデルチェンジ(日本市場は2016年)した、コンパクトな5ドアハッチバックです。

RR(リアエンジン・リアドライブ)のコンパクトハッチ「ルノー・トゥインゴ」をベースに、ルノーのモータースポーツ部門「ルノー・スポール」がチューニングを施したホットバージョンです。

ルノー・スポールによるチューニングは車全体に及び、ボディ剛性の強化からスポーツサスの装備、ツインターボエンジンの搭載やトランスミッションの強化まで行われています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長3630mmX全幅1660mmX全高1545mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2490mmとなります。

フロント

短く凝縮感のあるフロントノーズに、キュートなヘッドライト。GT専用ブラックグリルが組み合わされ、かわいらしさの中にも精悍さの漂うフロントフェイス。

サイド

短く切り詰めたられた前後オーバーハング(ホイールからボディ端までの長さ)に、GT専用17インチアルミホイール。ショルダーラインにはGT専用デカールが施され、キビキビとした軽快感と剛性の高さを演出。

さらにボディ下部及びホイールアーチには樹脂製のアンダートリムが薄く配置され、ボディ全体をギュッと引き締めています。

リア

力強く大地を踏みしめるリアフェンダーに、ワイド感を強調するリアコンビランプ。小さく絞りこまれたキャビン(居住空間)。ブラックに塗装されたリアハッチがリアウィンドウと一体化して、凝縮感のある力強いリアエンドを構成。

二本出しされたパイプフィニッシャーがスポーツ感を強調しています。

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内装

プラスチッキーな質感ですが、貧乏臭さは微塵もありません。割り切りの良い軽快なデザインでシンプルにまとめられています。

メーターナセル内には、大きな一眼メーターが装備されますが、タコメーターはありません。せっかくのホットバージョンですから、こういったパーツは何とかして欲しいものです。

元々左ハンドルで設計された車を無理やり右ハンドルに変更しているため、ペダル類が極端に左側にオフセット(寄っている)されています。踏み込みにくさとともに、巡航時の足の置き場に困ります(左足を曲げて手前に置くしかない)。

シート

前席には、本革とファブリックのコンビシートを装備。ヘッドレストが一体化した簡易な構造ですが、しっとりとした「たわみ」のある表皮とコシのあるクッションが組み合わされ快適な座り心地をもたらします。

後席は座面の長さが短く、足元、頭上空間ともに窮屈感があります。大人二人で座るのはギリギリですが、中距離(30km)程度ならなんとか我慢できそうです。

リアウィドウは上下方向にスライドしません。左右に数センチ開くことで空気を逃がす「ベンチレーションタイプ」です。

荷室

リアにエンジンを搭載するため、必然的に荷室の床面は高くなります。幅、奥行きともにミニマムで、荷室容量自体も小さめです。それでも家族4人であれば一泊旅行くらいはなんとかなりそうです。

リアシートを5:5で倒せば、荷室容量を拡大することもできます。

静粛性

後部にターボエンジンを搭載するため、エンジン透過音は大きめです。ロードノイズも気になります。

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エンジンとミッション

897cc・直列3気筒DOHCターボエンジンに、5速MTが組み合わされます。
エンジンは、109ps/5750rpmの最高出力と、17.3kgf・m/2000rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1010kg。

エンジン

0.9Lのツインカムターボエンジンで後輪を駆動。ややエンジン吹け上がりが緩慢で、アクセルに対するレスポンスは今ひとつです。

それでも、回せば回すほど除々にトルクの増大するセッティングで、街中から高速域まで、日常使用で不足を感じることはありません。

3気筒ターボのエンジン音はちょっと安っぽい印象ですが、古き良きエンジンの趣があります。

トランスミッション

マニュアル式の5速トランスミッション(ザマック製)を装備。歯切れの良い手応えで、手首の返しだけで瞬時に変速を終わらせます。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはド・ディオン式サスペンションを装備。

乗り心地

前185/45R17、後205/40R17のタイヤ・ホイールを装着。

高剛性ボディに専用スポーツサス、17インチホイールを組み合わせたスポーティで硬めの乗り味。

高速域での安定性はいまひとつで、速度を上げるに従ってフロントの接地性が下がりフラフラとした落ち着きの無い挙動を示します。

ハンドリング

キビキビとした軽快感あふれるステアリングフィール。街中など、道の入り組んだ場所では水を得た魚のように生き生きとした走りをみせます。

鼻先の軽さと素直なステアリングフィールを活かして、車との一体感を存分に味わうことができます。

【評価レビュー】のまとめ

硬めの乗り味や、安っぽいエンジン音など幾つかの気になる点はありますが、RRならではの素直で軽快なハンドリングや使い勝手の良いコンパクトなボディなど、「トゥインゴGT」ならではの濃い味わいと魅力があります。

「コンパクトでスポーティな車を探しているが、優等生的なドイツ車や日本車では面白くない」とか、「おしゃれな内外装と濃い味わいを持った魅力的なスポーツハッチを探している」という人にピッタリな一台です。

中古車市場では

2017年式「ルノー トゥインゴ GT」で230万円前後。2010年式「先代 ルノー トゥインゴ GT」で70万円前後となります(2018年1月現在)。

価格

価格 | 2,240,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)