新型 ボルボ V90 クロスカントリー T5 AWD モメンタム(2代目)【試乗評価】適度なアウトドアテイストがカッコいい、上質なステーションワゴン [DBA-PB420]

今回は「新型 ボルボ V90 クロスカントリー T5 AWD モメンタム(2代目)」を試乗レポート。
2016年にフルモデルチェンジした、Lクラスの5ドア・ステーションワゴンです。日本市場では2017年より販売されています。

ベースとなるV90にアウトドアテイストあふれる装飾が施され、リフトアップされた最低地上高と相まって、力強い外観を形づくっています。いわば、スバル・レガシィ・アウトバックやXVと同じ成り立ちの車です。

プラットフォーム(基本骨格)には、XC90と同じ「SPA」を採用。Lクラスワゴンにふさわしい上質な乗り味を与えています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「試乗評価のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長4940mmX全幅1905mmX全高1545mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2940mmとなります。

フロント

なめらかな形状のフロントノーズにボルボ伝統の縦型格子グリル、ブラックベゼルにT字型のリフレクターが組み込まれたクールなヘッドライト。重厚感と上質さを感じさせる大人っぽいフロントフェイスに仕上がっています。

スキッププレート付きの専用バンパーが与えられ、フロント周りに精悍な印象を与えています。

サイド

ロングノーズに薄く長いキャビン(居住スペース)、張りのあるサイドパネルが組み合わされ、エレガントで伸びやかなサイドビュー。

フェンダーアーチに施されたトリムとリフトアップされた最低地上高が相まって、適度なアウトドアテイストをこのステーションワゴンに与えています。

リア

ワイドなリアエンドに傾斜の強いリアウィンドウ。ボルボ伝統のL字型リアコンビランプ。上品さと力強さが巧みに織り交ぜられたリアビュー。

リアフェンダーからグルリと延長されたトリムが、リア周りに力強い印象を与えています。

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内装

内装デザインは、ベースモデルのV90と基本的に同じです。

ボルボならではの個性は若干薄れましたが、シンプルで温かみのある北欧デザインが与えられています。上質な木目に本革素材が組み合わされ、上質感もたっぷり。

センタークラスターには大型のタッチ式液晶ディスプレイが装備され、操作性、視認性もともに良好です。

シート

前席には、立体的な形状のスポーツシートを装備。厚みのあるクッションに適度コシと硬さが与えられ、快適な座り心地を実現しています。クッションがブロックごとに小さく分割されているため、体圧が集中することもありません。

後席も前席同様、しっかりとした質感のシートが装備されます。成人男性二人で座っても、足を組めるほどの十分な余裕があります。

荷室

Lクラスステーションワゴンにふさわしい、広大な荷室空間。家族4人であれば、キャンプからバーベキューまで自由に楽しむことができます。

両手が荷物で塞がっている時でも、足をリアバンパーの下に差し込むだけで、センサーが検知して簡単にリアゲートを開閉することができます。

静粛性

室内にはたっぷりと遮音材が施され、十分な静粛性が確保されています。基本構造が同じはずのV90よりも静かです。

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エンジンとミッション

1968ccの直列4気筒DOHCターボ・エンジンに、8速ATが組み合わされます。
エンジンは、254ps/5500rpmの最高出力と、35.7kgf・m/1500-4800rpmの最大トルクを発揮。

車両重量1850kg。JC08モード燃費は、13.1km/lとなります。

エンジン

2.0Lのツインカムターボで4輪を駆動。低速からフラットなトルクを発生する力強いパワーユニットです。ベースとなるV90と比較すると車重が重くなっているため、加速の鋭さは若干スポイルされますが、この車単体でみれば加速力は十分です。坂道から合流ポイントまで、流れをリードした走りが可能です。

ドライブモードには、「エコ」、「コンフォート」、「ダイナミック」に加えて「オフロード」が新設されます。

さらに鋭い加速が必要だという人には、ターボに加えてスーパーチャージャーで過給された「T6」があります。ただし、タイヤ・ホイールが20インチとなるため、T5よりも乗り味は硬めとなります。

トランスミッション

トルコン式の8速ATを装備。太いトルクを有効に使って早め早めに変速、スムーズで切れ目のない変速フィールを実現しています。

乗り心地とハンドリング

前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。

乗り心地

18インチホイールを履いた足回りは、適度に引き締まった快適な乗り味をもたらします。T5 サマムはこれよりも大きな19インチが装備され、硬めの乗り心地となります。ゆったりとした乗り味が好きという人は、このモメンタムの方がオススメです。

ベースモデルのV90と比較すると、やや足回りにバタバタ感があります。

高速域での安定性が高く、フラットな姿勢を維持してスーッと直進していきます。

ハンドリング

適度な重厚感をともなったスローなハンドリング。キビキビとした機敏さはありませんが、ドライバーの操舵に素直に反応してしっとりと曲がります。コーナーの続くワインディングでも、ボディが無闇に煽られることもなく、路面のうねりをキレイにトレースします。

大きく長いボディと最小回転半径の大きさにより、狭い路地では切り返しに苦労します。

その他

高解像度カメラとミリ波レーダーを組み合わせた、自動ブレーキが装備されます。このシステムには人や自動車との接触はもとより、大型動物との接触まで回避する機能があります。北欧の厳しい自然の中で鍛えられたボルボならではの機能ですね。

試乗評価のまとめ

V90譲りの広々とした室内と荷室。アウトドアテイスト溢れる外装デザインが施された、上質なステーションワゴンです。

LクラスSUVだと大げさすぎて気が引けるが、プレーンなV90ではちょっとさびしい。抑制の効いたアウトドアテイストと、上質な乗り味。使い勝手の良い広大な室内空間を持った車が欲しいと考えていた人にピッタリな一台となります。

中古車市場では

新型が登場して間がないため、中古車市場には新古車や元デモカーといった極上車しかありません。「ボルボ V90 T6 AWD インスクリプション」で、700万円前後となります(2017年11月現在)。

価格

価格 | 6,990,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)