世界で初めて、自動車による交通死亡事故を起こした男【こぼれ話】


ものすごく古い車

現在、減少傾向にあるとはいえ、交通事故による年間死亡者数は膨大な人数に及びます。これは自動車の普及とともに、沢山の車がそこら中を走り回っているからですが。

まあ、逆に考えると、自動車がそれほど普及していなかった時代は、当然ながら、自動車事故の発生も極端に少なかった訳です。

ただし、こういった自動車の黎明期では、道路設備、交通ルール、自動車の安全基準など、現代なら当たり前のように用意されている「人間の命を守るための工夫」がほとんどありません。

ちょっとしたきっかけでリスクが高まれば、簡単に事故が起きますし、事故に巻き込まれたら最後、大きな損害や怪我を負う可能性は現在に比べて非常に高かったのです。

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自動車が普及し始めた、1890年代後半のロンドン

自動車がぼつぼつと路上を走り始めた1890年代後半のロンドン。幸いな事に自動車による死亡事故は未だに発生していませんでした。

しかし、このまま自動車が少しずつ普及していけば、いつかは必ず死亡事故が発生してしまいます。

1896年8月。この不名誉な記録を残したのは、A・エドセルという一人の紳士です。

この日、彼はロンドン市内を自宅へと車を走らせていました。道路には、信号機はもとより、横断歩道もありません。市内を歩いている人達も、馬車の走る姿は見慣れていますが、自動車を見ることは滅多になかったそうです。

ここへ偶然通り掛かったのは、B・ドリスコルという女性です。自動車が通ることなど頭に無いこの女性は、左右の確認もそこそこに、道路を横断し始めます。馬車が通る時はガタガタと大きな音がしますし、スピードもそれほど出ていないため、大げさな安全確認は必要ないのです。

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見慣れぬ自動車の姿に立ちすくむ女性

ここへ先程の紳士が車に乗って突然現れます。この時、ドリスコルさんは横から突進してくる自動車に、ギリギリのタイミングで気付く事ができました。ところが、あまりに異様なその自動車の姿に驚き、その場で完全に立ちすくんでしまったそうです。

現代の我々からすれば、突然目の前にUFOが現れるのと同じくらいの衝撃でしょうから、立ちすくんでしまうのも無理はありません。

そのまま突進してくるエドセルの車に撥ねられ、頭蓋骨骨折で即死してしまいました。

ちなみにこの時、エドセルが乗っていた自動車は、わずか6km/hの速度しか出ていなかったそうです。よっぽど打ちどころが悪かった事もあるでしょうが、現在の車ならボンネットに歩行者を保護するためのクラッシャブルゾーンが設けてありますので、ここまでの大惨事にはならなかったはずです。

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世界有数の安全技術を持つメルセデスベンツ

この時、エドセルの乗っていた車は、ロジャー・ベンツというベンツ製のエンジンを搭載した車。

メルセデス・ベンツといえば、世界でもっとも進んだ安全技術を持つ会社のひとつです。そのベンツのエンジンが、世界で初めて交通死亡事故を起こした自動車に搭載されていたなんて、なんだか因縁めいたものを感じてしまいます。

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時にかけてを予定しています。

謎のアクセス減少地獄継続中!(2017年11月)

※記事を何百件入れてもドンドンアクセスが下がるので、記事更新を1にして、余力で過去記事の修正をしようかなあと思案中です。