オーバーヒートの初期症状と対処法【運転のコツ】

白黒のエンジン

エンジン性能が向上した現在では、ほとんど見ることの無くなった「オーバーヒート」ですが、メンテナンスが悪かったり、走行状況によってはまだまだ起きる可能性のあるトラブルです。

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オーバーヒートの原因

現在の多くの車が採用しているエンジンの冷却方式は、LLC(ロングライフクーラント)を用いた水冷式です。

このLLCとは、防塵剤や不凍液が配合された冷却水のことです。

LLCが古くなって劣化していたり、エンジンの冷却経路になんらかの不具合があると、エンジンの冷却がスムーズに行われず、次第に温度が高くなります。

こうなると、エンジン内でガソリンが正常に燃焼することはできません。これが「オーバーヒート」と呼ばれる現象です。

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オーバーヒートの初期症状

オーバーヒートの初期症状では、アクセルを踏んでも思うように加速が得られなくなったり、上り坂ではパワーが除々に低下。同時に、エンジン内部からは「カリカリ」といった小さな異音が発生します。

これは「異常燃焼」と呼ばれる現象で、エンジン内部が想定以上に高温になったため、プラグが点火する前にガソリンが燃焼する事で発生します。

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オーバーヒートの対処法

オーバーヒートの初期症状が現れ始めると、水温計はすでに「H」の水準を超えているはずです。こうなるとそのまま走り続けることは出来ません。地面に燃えやすいもの(枯れ草や紙など)の無い場所を見つけて、そのまま車を停車させます。

ここで大切なのは、エンジンを切らない事です。エンジンを停止すると、冷却水やオイルの流れが止まったり、エンジンを冷やす働きをしているファンが停止してしまうからです。

車を安全な場所に停車したら、ボンネットを開け、そのままエンジンが冷えるのを待ちます。この時、窓を前回にして、ヒーターをマックスにするとさらに冷却効果が高まります。ただし、エアコンのスイッチだけは「オフ」にしておいてください。エアコンのコンプレッサーが作動する事で、かえってエンジンの温度が上がる可能性があるからです。

オーバーヒートの禁じ手

ボンネットを開けたら、ラジエターキャップを開けたり、エンジンに水を直接かけたりしてはいけません。

ラジエターキャップは、冷却経路に圧力を掛ける事で、LLCが沸騰しないように設定されています。そのため、ラジエターキャップを不用意に開けると、LLCが沸騰してエンジンの冷却効果が得られなくなります。同時に沸騰したLLCを浴びれば、ドライバーもただではすみません。

また、エンジンに直接水を掛けると、高温になったエンジンが急激に収縮、最悪の場合はエンジンブロックを破損します。

リザーバータンクには、一時的に普通の水を入れることも出来る

ラジエターの近くには、「リザーバータンク」という半透明のタンクが設置されています。これは、この中にLLCを補充することで、自動的にラジエター内にLLCが吸い上げられるという便利な仕組みです。

ボンネットを開けた時、このリザーバータンクの下のラインより、LLCの水面が下がっていたら、緊急対処として一時的に普通の水を補充してください。

その後、水温が適正な温度まで下がった事を確認したら、急いで近くの整備工場に車を持込みます。

オーバーヒートの予防法

現代の自動車はエンジン技術が進んでいるため、そう簡単にオーバーヒートすることはありません。ただし、これには、「適正な整備を受けていれば」という但し書きが入ります。オーバーヒートの予防には、普段からディーラーでしっかりとした整備を受け、定期的に消耗部品は適切に交換する必要があります。

最近は、激安の車検や点検サービスもありますが、こういった所では最低限の整備しかやってくれません。安さにはそれなり理由があるのです。

激安の整備工場も、賢く利用すれば便利なサービスですが、あまり車の事が分からない人や、整備は専門家に全部任せたいといった人は、通常のディラーを利用したほうが安心です。

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)