ハイブリッドカーの種類【技術解説】

ハイブリッドシステムとは、異なる二つ以上の動力源を持ち、状況に応じて動力源を切り替えたり強調させたり品があら、効率よく動力を発生させるシステムのことです。

自動車の場合はハイブリッドカーと呼ばれ、多くの場合、電気モーターとエンジンを組み合わせて走行します。

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ハイブリッドカーの種類

この電気モーターとエンジンの組み合わせには、大きく分けて3つの種類があります。

シリーズHV

「シリーズHV」とは、搭載されたエンジンで発電機を回すことで電気を生み出し、電気モーターを作動させて走行するハイブリッドカーのことです。そのため、エンジンで発生させた駆動力を使って直接タイヤを回すことはできません。余った電気はバッテリーに蓄電され、電気モーターを回すために使われます。

実は、自動車の黎明期にはガソリン車と電気自動車が覇権を争っていた時代がありました。ただ、当時の電気自動車は鉛電池を使っていたため蓄電量が極端に少なく、一回の充電で走れる距離はとても短かったのですが、発電のためのエンジンを積むことで航続距離を伸ばす工夫がされていました。

この電気自動車と発電用エンジンの組み合わせによるハイブリッドシステムが、最も初期のシリーズHVです。ただ現在のハイブリッドシステムと比べるとパワーも航続距離も大きく劣るため、その後ガソリンエンジンの発達とともに徐々に衰退していくことになります。

新世代のハイブリッドシステム

それに対して現在のハイブリッドシスムテムは、20世紀末のエレクトロニクス技術とバッテリー技術の発展により、高効率でパワフルな新しいシステムが生まれています。

それが「パラレルHV」と「シリーズパラレルHV」と呼ばれるハイブリッドシステムです。

パラレルHV

「パラレルHV」は電気モーターとエンジンを使ってタイヤを駆動するハイブリッドシステムのことです。電気モーターを発電機として使うため、電気モーターで走行している時は発電を行うことができません。

シリーズパラレルHV

「シリーズパラレルHV」も電気モーターとエンジンを使って走行しますが、発電には専用の発電機が用意されているため、電気モーターで走行中でも発電を行うことができます。

低速トルクの得意な電気モーターと高速走行の得意なエンジンを組み合わせることで、効率の良いハイブリッドシステムを作ることができます。

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電気モーターとバッテリーの大きさによる分類

ハイブリッドシステムの分類には、その駆動力の組み合わせ方による分類だけではなく、電気モーターとバッテリーの出力の大小による分類方法もあります。それが「ストロングHV」と「マイルドHV」と呼ばれるハイブリッドシステムです。

ストロングHV

「ストロングHV」は大きな出力の電気モーターと、大容量のバッテリーが組み合わされたハイブリッドシステムのことです。パワフルでエネルギー効率も高いため圧倒的な省燃費性能を誇りますが、その分、価格が高価になるというデメリットがあります。また、ガソリン車に比べると重量も重くなるため、ドラブフィールに違和感を感じる人もいます。

マイルドHV

「マイルドHV」とは小さな出力の電気モーターと低容量のバッテリーによって構成されているハイブリッドシステムのことです。「ストロングHV」がエンジンと協調しながら走行全般にわたって使われているのに対して、回生ブレーキや加速時のアシストなど使用シーンが限定されています。

構造も簡単でエンジンの側面に薄型の電気モーターがビルトインされているだけです。そのため車両価格を安く抑えることができ、車両重量も軽くガソリン車と変わりません。

最近では価格の安い軽自動車にも採用されています。

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クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)