新型 キャデラック ATS【試乗評価】アメ車らしい雰囲気たっぷりのスポーティなセダン [ABA-A1SL]

今回は「新型 キャデラック ATS プレミアム」を試乗レポートいたします。
キャデラックATSは、2012年に発売された全く新しいブランニューモデルです。日本市場では2013年より発売されています。

キャデラックATS前面画像
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外観

全長4680mmX全幅1805mmX全高1415mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2775mmとなります。

アメ車としてはちょっと小ぶりなボディサイズです。ドイツDセグメントの車種と変わらない大きさで、日本で乗るならこれくらいがちょうど良いです。

フロントビューは、ワイド&ローの迫力のあるデザインです。キャデラックらしい大型グリルと縦型ヘッドライトが特徴的な、ちょっと大人っぽくてスポーティな外観です。

サイドビューは、ロングノーズショートキャビンのFRらしい美しいスタイリングが与えられています。ライバルのメルセデスベンツCクラスより、シャープでスポーティなイメージです。

キャデラックATS後部画像

リアビューは、縦型で細身のリアコンビランプがレイアウトされています。小さなリアウィンドウと絞り込まれたリアビューが相まって、都会的でスポーティなかっこよさがあります。

ボディパネルの合わせ目などに、おおらかで大雑把な仕上げが散見されます。このあたりがドイツ車レベルにまで高められると、個性的でかっこいい外観と相まって、プレミアムカーとしてバカ売れするような気がします。

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内装

内装はアルミや本革素材を組み合わせた、アメリカンテイスト溢れるトランスフォーマーの映画に出てきそうなデザインです。ちょっと安っぽい感じも含めてアメリカンな雰囲気たっぷりです。
ただ、日本市場をそれほど重視していないと見えて、左ハンドル仕様しか用意されていないのが少し残念です。

キャデラックATS内装画像

メーターは、中央にスピードメーターがレイアウトされ、大型で見やすい3眼式です。

ナビはパナソニック製ですから性能に大きな問題はありません。ただ、タッチパネルの精度が少し貧弱で、誤作動が多く、使っているとイライラしてしまいます。iPhoneの母国としては、このあたりの作り込みをしっかりして欲しいところです。

キャデラックATS前席シート画像

前席シートは、アメリカ車らしい適度なソフトさを残しつつも、最低限のコシと硬さが芯にあり、柔らかすぎて疲れてしまうといった事はありません。適度なホールド感のある快適な座り心地です。

後席シートは、座面とシートバックに適度な傾斜がつけてあり、長時間乗っていても違和感はありません。また、スタイリッシュなボディながら、室内空間には最低限の余裕が確保されており、適度な広々感があります。

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エンジンとミッション

1998ccの直列4気筒 DOHC ターボエンジンと、8速ATが組み合わされます。
エンジンは、276ps/5500rpmの最高出力と、40.8kgf・m/3000-4600rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量は、1600kgです。

1.6tのボディに1998ccの直4エンジンですが、ダウンサイジングターボにより、低速からたっぷりとしたトルクが出ているため、街中で力不足を感じることはありません。
坂道や合流地点でも、十分以上の加速を得ることができます。

エンジンのフィール自体も気持ちの良いもので、継ぎ目のない滑らかでスポーティな加速フィールを味わえます。

組み合わされる8速ATは、エンジンの特性にマッチしたなめらかな変速フィールで、ATSの気持ちのいい加速を効率良くアシストします。

また、アクセルを踏み込んだ時には、重低音の響くスポーティなエンジンサウンドを楽しめますが、巡航時は打って変わって静粛性の高い静かな車内が維持されています。
これは、車内に施されたたっぷりとした遮音材の効果とともに、BOSE社製のノイズキャンセリングシステムが装備されている為でもあります。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。また、後輪はスタビラーザーで強化されています。

アルミ素材の採用によるボディの軽量化と、前後重量配分50:50というスポーティなディメンジョンが与えられています。
そのため、ドイツDセグメントの車にも引けを取らないシャープなハンドリングで、狙ったラインを正確にトレースしていきます。かつての古き良きアメ車とは異なる、ダイレクト感あふれるキビキビとした身のこなしです。コーナリングでは前後のタイヤがしっかりと路面を掴み、抜群のロードホールティング性と安心感を与えてくれます。

マグネティックライドコントロールが装備されたこのグレードは、落ち着きのある引き締まった足回りが装備され、しなやかなで上質な乗り味です。
大きな周期のゆれに対しては、大きくストロークしてしなやかに吸収し、小さな周期のゆれに対しては、コシのあるしっかりとしたダンピングを効かして、ボディをフラットに保ちます。

その他

プリクラッシュブレーキ、アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱警告機能などの最新の安全装備が付いています。

評価のまとめ

内外装にアメリカ車らしい仕上げの大雑把さが見られますが、車の仕上がり自体はメルセデスやBMWと比べても遜色のないレベルにあります。
また、このATSには取り回しの良いコンパクトなボディと、アメ車らしからぬ引き締まった足回りが与えられていますが、ドイツ車にはないアメ車ならではの雰囲気もたっぷりと感じられます。

ちょっと小金があるので、スポーティで上質なセダンを買ってみたいが、お隣さんと同じようなメルセデスやBMWではつまらない。かといって、アメリカ車らしいおおらかでふわふわした乗り心地も苦手という人に、ぴったりなオススメの一台です。

価格

価格 | 5,700,000円(税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)