新型BMW 116i M Sport(F20)【試乗評価】コンパクトで軽快なFRフィール [DBA-1A16]


BMW116i前面画像

今回の【試乗評価】は「新型 BMW 1シリーズ 116i M Sport(F20・2代目)」。
2011年にフルモデルチェンジした小型5ドア・ハッチバック。BMW最小となるエントリーモデルです。

先代1シリーズにあった2ドアクーペとカブリオレは、今回2シリーズとして独立したモデルに移行。その他に3ドアハッチバックや4ドアセダンもありますが、日本市場への導入はありません。

初代は、このクラス唯一の後輪駆動とコンパクトなボディが受けて大ヒットとなったモデルです。フルモデルチェンジにあたっては初代の魅力をそのまま受け継ぎながらもデザインを一新、ボディサイズもひとまわり拡大され居住性を向上させています。

基本となるプラットフォーム(基本骨格)には先代3シリーズ(E90)のアーキテクチャーをそのまま継承。クラスを超える上質感を実現しています。以前、3シリーズの派生車種としてラインナップされていた「コンパクト」の実質的な後継車で、初代コンパクトから数えると4代目。1シリーズとしては2代目です。

搭載されるエンジンは、MINIクーパーSと同じ1.6L直列4気筒ツインカムターボ。これにクラス初となるトルコン式8速ATが装備されます。

2015年にフェイスリフトを含むマイナーチェンジを実施。搭載エンジンの変更、グレード体系の見直しなどが行われています。116iは廃止され「118i」「120i」「M135i」の3グレードになりました。

2016年、2.0L直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載する118dを追加。同年、「M135i」に代わって、さらにパワフルな3L直列6気筒ツインカムターボを搭載する「M140i」をラインナップしています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【試乗評価】のまとめ」をどうぞ。

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「新型 BMW 1シリーズ 116i M Sport(F20・2代目)」の外観

ボディサイズ、全長4340mmX全幅1765mmX全高1430mm。ホイールベース、2690mm。

BMWのエントリーモデルにふさわしいスポーティなスタイリング。3シリーズ以上のモデルとは一味違った、コンパクトなかっこ良さがあります。

フロント

低く身構えたフロントノーズに、トロンとした癒し系のヘッドライト。丸みのあるキドニーグリル。最新のBMWトレンドと比較するとやや異質なデザインですが、全体のバランスが絶妙で、これはこれで味のあるカッコいいスタイリングに仕上がっています。

さらに「M Sport」グレードには、スポーティな専用フロントバンパーが装備。

サイド

BMW116i側面画像

小型ハッチバックには珍しい、ロングノーズ&ビッグキャビンの伸びやかなサイドビュー。短く切り詰められたフロント・オーバーハング(前輪からボディ端までの長さ)が、BMWらしい軽快感を強調しています。

リア

小さく絞り込まれたリアウィンドウに、大地を踏みしめるように拡がるリアフェンダー。高品質な台形リアコンビランプ。小型5ドア・ハッチバックにふさわしい躍動感があります。

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内装

手触りの良い樹脂にメタルパーツを組み合わせた、シンプルで使い勝手の良い室内。

センターコンソール最上段には、視線移動の少ない液晶ディスプレイ。中段にはエアコンユニット。コントロールパネルがドライバーの方に突き出しており、操作がしやすい。

メーターナセルには、大型二眼メーター。BMW流儀の高精度なグラフィックで視認性も良好です。

センターコンソールにカップホルダーが2つ。シフトノブ前方には蓋付きの収納とトレイが装備され、収納関係も充実しています。

シート

フロントシートは、適度なサイドサポートのある硬めのシート。といっても表皮に十分な柔軟性があるため、長距離ドライブでも疲れにくいです。腰の高い位置からお尻、太ももに変えて均一な力で支えます。

リアシートは、座面の長さ、背もたれの高さともに適正。ややヒップポイントが落ち込むものの、その分頭上空間には十分な空間があります。ホイールベースの拡大によって、足元空間もたっぷり。背もたれの角度も絶妙で疲れにくいです。

荷室

ボディの拡大に伴って荷室容量も一回り大きくなりました(360L)。家族4人であれば、2泊3日旅行も十分可能です。さらに背もたれを4:2:4で分割して倒せば、ステーションワゴンのような使い方も可能(1200L)。

静粛性

室内にはたっぷりと遮音材が施され、クラス標準レベルを超える静粛性能を持ちます。

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エンジンとミッション

1598cc・直列4気筒DOHCターボエンジンに、8速ATが組み合わされます。
エンジン最高出力136ps/4400-6450rpm、最大トルク22.4kgf・m/1350-4300rpm。

車両重量1430kg。JC08モード燃費、16.6km/l。

エンジン

1.6Lツインカムターボで後輪を駆動(FR)。低速からフラットなトルクを発生する扱いやすいエンジン。最大トルクは2.5L自然吸気エンジンに匹敵します。上級グレード「120i」の方がさらにパワフルですが、日常使いなら十分すぎます。

回転フィールもスムーズで、直6エンジンに迫るほど。しっかりとBMWのキャラクターを表現しており、MINIと同じエンジンが使われているとは到底思えません。

アクセルに対するレスポンスもリニアで、車との一体感が得やすい。低いギアを保って高回転までぶん回せば、さらに鋭さを増します。

トランスミッション

このクラス初となるトルコン式8速ATを装備。段差を感じさせないスムーズなシフトフィール。ギアが細かく切られているため低速からの発進もスムーズで力強い。中速域ではキビキビと走り、高速域ではエンジン回転を抑えて静粛性とエネルギー効率を高めます。

エンジンレスポンスとシフトタイミングを制御して、好みの走りを演出する「ドライブ・パフォーマンス・コントロール」を搭載。街中を普通に走るだけなら快適性の高い「コンフォート」モードで十分です。BMWらしいスポーティな走りを楽しむのなら「スポーツ」モード。エネルギー効率を最大限に高めて走るなら「ECO PRO」モードを選択してください。

乗り心地とハンドリング

前輪にダブル・ジョイント・スプリング・ストラット式サスペンション、後輪には5リンク式サスペンションを装備。

乗り心地

装着されるタイヤは、前225/45R17。後245/40R17。

適度に引き締まったしなやかな乗り味。クラス平均を超える上質感も備えます。

硬いランフラットタイヤをよく動くサスでしっかりと履きこなしており、路面からの鋭い衝撃を車内に伝えることはありません。

高速域ではどっしりとした安定感でまっすぐに直進。中高速域ではしなやかな脚さばきでしなやかに走ります。

ハンドリング

優れた前後重量配分と軽量コンパクトなボディ。後輪駆動を活かした素直なハンドリング。

FRスポーツのような身のこなしをみせますが、反応はあくまでも穏やか。リアの接地性が高く、路面をしっかりと捉え続けます。プレミアムコンパクトにふさわしい、バランスの取れたハンドリングです。

最小回転半径は5.1m。狭い場所での切り返しも簡単です。

【試乗評価】のまとめ

「新型 BMW 1シリーズ 116i M Sport(F20・2代目)」は、このクラス唯一の後輪駆動に軽量コンパクトなボディを組み合わした、走りの楽しい5ドア・ハッチバック。

フルモデルチェンジによってボディがわずかに拡大され、クラス標準レベルの居住性と荷室スペース、上質な乗り味を得ています。

かつて「BMWらしさを味わうなら、軽量コンパクトな3シリーズが一番」と言われていましたが、現行型はちょっと大きすぎます。1シリーズはそんな往年の3シリーズが持っていたBMWらしさを濃縮したような一台です。

「走りの楽しいFRスポーツに乗りたいが、2ドアクーペでは使い勝手が悪い」とか、「手頃な価格で取り回しのしやすいドイツ製高級車に乗りたい」といった人に最適な一台となります。

次期モデルとなる3代目1シリーズは、後輪駆動から前輪駆動になるという噂です。今やコンパクトなBMWの多くはFFプラットフォームですから、この噂の信憑性はかなり高いと思います。軽量コンパクトなFRフィールを味わうならこれが最後のチャンスでしょう。

中古車市場では

2015年式「新型 BMW 1シリーズ 116i M Sport(F20・2代目)」で170万円前後。最初の車検を迎えたばかりの2014年式なら150万円前後(2018年5月)。

新車価格

3,580,000円(消費税込み)

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akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

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