【コラム】自動車の基本レイアウトと駆動方式


自動車基本レイアウト画像

今、世界中の自動車の駆動方式で主流となっているのは、前にエンジンを置いて前輪を駆動するという「フロントエンジンフロントドライブ(FF)」という方式です。
このレイアウトは実に世界中の車の70%以上で採用されています。

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レイアウトと駆動方式の変遷

これほどまでに広まった「フロントエンジンフロントドライブ(FF)」ですが、ここまで来るには様々な工夫と試行錯誤の歴史を経ています。

世界初の自動車は、エンジンを車体の下につり下げるというミッドシップのようなレイアウトでした。
その後、エンジンを前に置き後輪を駆動する現在でいう「フロントエンジンリアドライブ(FR)」へと進化していきます。
FRに続いてFFが生まれてくるのですが、1900年頃の初期のFFは、レーシングカーに直進安定性を与えるためのモノでした。

次にドイツのVWで、後ろにエンジンを積み後輪を駆動するという「リアエンジンリアドライブ(RR)」のビートルが生まれ、世界中で大ヒットとなります。
この車は世界中のメーカーに影響を与え、このレイアウト方式を採用する車が次々と開発されました。
このRRの良い所は、FRのように駆動力を伝える為のドライブシャフトを持たないというところです。
これによりRRは、FRに比べて軽量で簡単な構造にできたのです。
ただこのRR方式にも欠点があり、フロントには前輪を操舵するための機構があるのですが、これがかなりのスペースを占めるため、トランクスペースが小さくなってしまうという事です。
このRR方式のブームを終焉させたのが、今でも有名なイギリスの「ミニ」です。

このミニのすごいところは、それまで縦置きにされていたFFのエンジンを、横向きに積んだことです。
これによりエンジンスペースが小さくなり、ミニのような超小型車が実現できたのです。
この方式も、その後の世界中のメーカーに大きな影響を与え、様々なFFの車が開発されました。
なかでもフィアットが出したFF駆動車は、トランスミッションごと横向きにするという革新的な構造で、その後のFFレイアウトの定番となる素晴らしいアイディアでした。
このFFレイアウトは、小型車にとってとても合理的なレイアウトで、エンジンと駆動輪が前にあるのでドライブシャフトなどが必要なく、軽いボディと広々とした車内が実現できます。そのために価格も安くなります。
しかし、大きなトルクを受け止める事が出来ないという事や、独特のトルクステアが発生するといった欠点がありました。

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ミッドシップとは

また他には、現在使われているレイアウトでミッドシップというものがあります。
これは、前輪と後輪の車軸の間にエンジンを搭載し、後輪を駆動するというもので、主にスポーツカーで採用されています。
日本では、ホンダのS660が現在販売されています。次に発売される新しいNSXもミッドシップになるだろうと言われています。
このレイアウトの利点は、重量物のエンジンがボディの中央近くにあるため、ハンドリング性能が高くなるということです。
デメリットは、主に運転席の後ろにエンジンがあるため、居住スペースやトランクが狭くなってしまうということです。
まあ、これはスポーツカーに乗る人にはあまり関係ないですね。

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4WDとは

次に現在使われている駆動方式としては、4WDが有名です。
FFベースか、FRベースか、パートタイムか、フルタイムかという違いで少し特性が変わってきますが、メリットとしては直進安定性にすぐれ、雨天や凍結路などの悪天候でもスタビリティが高いということです。
ただし、深い轍やオフロードなどは、最低地上高が高い方がものをいいますので、過信は禁物です。
この4WDにもデメリットがあり、重量が重く燃費が悪くなることと、メカニズムが複雑になる為、高価になってしまうという事です。

今後の自動車の基本レイアウトと駆動方式

今後、電気自動車や燃料電池車など、新しい技術の車が普及する時代になるでしょう。
そうなれば、今まで定着していてあまり変化のなかった、自動車の駆動方式やレイアウトも新しい形に変化していきます。
しかし、車が四つのタイヤで路面に接地しながら走っている以上、物理的な制約は変わりません。
今まで、培われてきたサスペンションやボディ、タイヤの技術は消える事なく、応用されながら受け継がれていくでしょう。

車が電気化されれば、現在の白物家電のように新興国にキャッチアップされ、いずれ追い抜かれるという人がいます。
しかし、自動車の技術はこういった数々の技術と工夫がすり合わされているものですから、工作機械を導入すれば誰でも簡単に造れるというものではありません。
地道に今の技術を積み上げながら、少し遅れ気味の自動運転の開発などを合わせて進めて行くことで、次の世代でも日本を支える重要な産業として残っていくと思います。

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akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時にかけてを予定しています。

寒い部屋で冷たい椅子に座って一年中キーボードを叩いているのが原因で「切れ痔」に!辛いです。(2018年6月)

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)